わが中国 革命・戦争・建国

  • 著者:イスラエル・エプスタイン
    翻訳:王唯斯
  • 装幀:五十嵐哲夫
  • 定価:本体3200円+税
  • 四六判上製/430ページ
  • 2020年10月30日 初刷第一刷発行
  • 978-4-86528-004-3

清朝の滅亡、反帝国主義戦争と共産主義革命、文化大革命の混乱。激動の20世紀中国史をつぶさに目撃し、生きたジャーナリストの貴重で稀有な回想記

天津租界で育ち、ロシア革命に憧れたひとりのポーランド人少年。
やがてジャーナリストとなった彼は、武漢で南京で砲弾飛び交う戦場を取材し、
日本軍の香港外国人収容所を脱走し、馬の背に揺られて毛沢東に会いに行く。
文化大革命に際しては獄中生活も経験した生涯を自ら描く波乱万丈の物語【10月末刊行】

ときは二〇〇〇年、私は八十五歳になった。ここに、ますます交錯する世界における自分の複雑な 人生をなるべく詳細に書き記してみようと思う。将来、きっと世界はさらに複雑に絡み合い、互いに 作用するようになるだろう──そのとき、この回想が何かの思考の手がかりになることを願っている。(第一章「十字路 西へ、東へ」より)

目次
第一章 十字路 西へ、東へ
第二章 家系
第三章 邱茉莉の出身家庭と生い立ち
第四章 ハルピンでの子供時代
第五章 天津 少年から青年へ
第六章 駆け出しの記者だった頃
第七章 戦場記者(一) 南京
第八章 戦場記者(二) 武漢・台児庄
第九章 戦場記者(三) 広州
第十章 香港、宋慶齢と
第十一章 内陸の旅
第十二章 重慶へ
第十三章 香港の日本収容所から逃れて
第十四章 ヴァンダ号の旅
第十五章 再びの重慶
第十六章 重慶から延安へ
第十七章 延安訪問(一) 新中国の胎動
第十八章 延安訪問(二) 中国共産党指導者への取材
第十九章 延安訪問(三) 敵後にて
第二十章 インドを経由する
第二十一章 イギリス 一九四四年
第二十二章 アメリカでの五年 逆境下の新中国誕生と奮闘
第二十三章 ポーランド見聞
第二十四章 帰還 新しい中国へ
第二十五章 1950年代
第二十六章 四度に渡るチベット訪問
第二十七章 「文化大革命」の中で
第二十八章 獄中の歳月
第二十九章 再びの自由
第三十章 邱茉莉との別れ
第三十一章 夕陽の歌
年表
イスラエル・エプスタイン(Israel Epstein、中国名伊斯雷爾・愛溌斯坦)
ジャーナリスト。1915年ワルシャワ生まれ。幼少時に両親と共に中国に移住、15歳で天津の新聞「京津泰晤士報」編集部に入って以来、一貫して現代中国の姿を報じ続けた。宋慶齢の招きにより1951年にアメリカから中国に帰国、英語誌「China Reconstructs」(現在の「China Today」)創刊に参画、57年に中国国籍取得、64年中国共産党入党。文化大革命期には5年間にわたって投獄されていたがのちに名誉回復。『毛沢東選集』『鄧小平文選』などの英文原稿の検討にも加わっている。2005年、北京で死去。

【翻訳】
王唯斯(Wang Weisi)
1984年9月北京生まれ。文学博士。北京大学修士号取得後、2016年来日。2017年文教大学大学院博士後期課程に進学、2020年修了、博士号取得。 (中国通訳翻訳専門試験)日本語通訳一級、翻訳一級、司法試験などの資格を有する。現在文教大学非常勤講師。訳書に『設計的風骨』(北京大学出版社、山中俊治『デザインの骨格』)、『戦地厨師』(新星出版社、深緑野分『戦場のコックたち』東京創元社)、『迷失:你是互聯網的支配者還是附庸』(鷺江出版社、藤原智美『スマホ断食 ネット時代に異議があります』潮出版社)、『日本最漫長的一天』(新世界出版社、半藤一利『日本のいちばん長い日』文藝春秋)などがある。