カメラの前で演じること 映画「ハッピーアワー」テキスト集成

9784865281347_h350
  • 著者:濱口竜介・野原位・高橋知由
  • 装幀:奥野正次郎(pororoca)
  • 定価:本体2500円+税
  • 四六判/並製/308ページ
  • 978-4-86528-134-7 C0074

いま世界から注目される映画作家・濱口竜介。映画とともに生きるとはいかなることなのか、カメラの性質と演技の本質を根源から問い直し、ワークショップや本読みを経て、これこそが演じることだと思わせる瞬間を引き出す。その驚くべき映画の方法が最新作「ハッピーアワー」の成立過程を通じて解きあかされる! 4万字超の圧倒的な書き下ろし演出論に加え、「ハッピーアワー」シナリオ+サブテキストを完全収録!【2刷】

カメラの前に立つ者は皆、本人が思う以上のことを為す。カメラの前で為したあなたの振る舞いが、これから日々、この世界の価値を支える、もしくは貶める。大げさに感じるだろうか。そう感じるひとのためにこの文章はある。(濱口竜介 はじめにより)

2_01321710演技経験のない4人の女性たちがロカルノ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞し話題となった映画『ハッピーアワー』。
市民参加による「即興演技ワークショップ in Kobe」から誕生し、ほとんどの登場人物を演技未経験者がつとめるという本作は、総尺5時間17分という驚くべき大作となった。
これまでにない試みで映画をつくりあげたのは、映画学校の生徒たちを起用した4時間を超える大作『親密さ』や、トータル7時間を超える東北記録映画三部作(『なみのおと』『なみのこえ』『うたうひと』)など、常に挑発的な作品づくりを続けてきた濱口竜介。

上映館などの情報は、下記公式HPをご確認ください。
http://hh.fictive.jp/#theater


★刊行記念イベント
【終了】「からだのこえを聞くこと、そして演じること」対談濱口竜介×砂連尾理
2016年1月22日19時半〜、丸善京都本店(京都市中京区)
映画「ハッピーアワー」に先立つワークショップで身体表現講座を行った濱口竜介監督作品のキーパーソン、振付家でダンサーの砂連尾理さんをお招きします。
【終了】濱口竜介〈公開インタビュー〉『カメラの前で演じること』(左右社)刊行&映画『ハッピーアワー』公開記念
2015年12月12日20時〜。本屋B&B(東京・下北沢)
都内公開初日のこの日、半年間のワークショップで行ったこと、その後の実際の撮影から完成までの製作プロセス、共同脚本の執筆方法、そして「カメラの前で演じること」への監督の独自の演出論まで、濱口監督本人にたっぷりと語っていただきます。(聞き手:小林英治)

[目次]
はじめに
1 『ハッピーアワー』の方法  濱口竜介
2 脚本とサブテキスト  はたのこうぼう(濱口竜介、野原位、高橋知由)
3 フィルモグラフィ  自作解説 濱口竜介
記事・書評
図書新聞 2016年3月26日号 「「自分が自分のまま、別の何かになること」をいかに励ますか」冨塚亮平さん
毎日新聞 2016年1月23日 著者インタビュー「作為の先にあるリアル」
濱口竜介(はまぐち・りゅうすけ)
1978年、神奈川県生まれ。2008年、東京藝術大学大学院映像研究科の修了制作『PASSION』がサン・セバスチャン国際映画祭や東京フィルメックスに出品され高い評価を得る。その後も日韓共同製作『THE DEPTHS』がフィルメックスに出品、東日本大震災の被災者へのインタヴューからなる『なみのおと』『なみのこえ』、東北地方の民話の記録『うたうひと』(共同監督:酒井耕)、四時間を越える長編『親密さ』、染谷将太を主演に迎えた『不気味なものの肌に触れる』を監督するなど、地域やジャンルをまたいだ精力的な制作活動を続けている。

野原位(のはら・ただし)
1983年栃木県生まれ。2007年に東京藝術大学大学院映像研究科の第三期監督領域に入学し、黒沢清監督に師事する。在学中に伊坂幸太郎原作のオムニバス映画『ラッシュライフ』中の一編、『京子』(主演寺島しのぶ)を監督(第23回高崎映画祭招待作品)。また大学院修了作品として、初長編映画『Elephant Love』を監督。その後は、CS放送の番組AD、CGプロダクションマネージャーなどの職を経た後、『talk to remember』(第2回広島国際映画祭「若手監督特集」にて上映)を監督。

高橋知由(たかはし・ともゆき)
1985年生まれ。2010年日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了(映像芸術専攻)。大学在学中からシナリオを学び、卒業後は自主制作映画にスタッフとして参加する一方、ホラー系OVやウェブ配信ドラマなどのシナリオを書く。主な脚本作に『不気味なものの肌に触れる』(監督濱口竜介)、『螺旋銀河』(監督・共同脚本草野なつか)など。