物語る校長 新しい教育リーダーシップ


  • 著者:牧田秀昭+秋田喜代美
  • 装幀:松田行正+杉本聖士
  • 定価:本体2000円+税
  • 四六判並製/288ページ
  • 2021年3月30日 初版一刷
  • 978-4-86528-023-4 C0037
いま時代に求められる学校とは、校長とは
校長は日々、何をしているのだろうか? コロナ禍に見舞われた2020年、校長は何をどのように考え、動いていたのだろうか? 学力全国トップクラスを維持する福井県のひとりの校長による、校長通信の発行、保護者面談の改革などの実践を具体的に明かし、学校を学び合い育ち合う場とするためのヒントを探る。【教育学者・秋田喜代美による詳細解説を添えた、校長・教頭など学校管理職志望者必読の一冊】【2月25日搬入】


 私は中学校数学科の教師である。生涯一授業者のつもりでいたが、ある校長先生の影響を受け、管理職への道を志した。選考試験にパスした翌年から県の教育行政の業務に就き、その後福井大学教育学部附属学校の副校長を三年間務め、現在、福井市の公立中学校の校長である。
 四月に赴任して以来、本校のリソースを最大限に発揮すること、そして何にどうやってチャレンジするとより質の高い教育ができる学校に成長するのかを考え、ビジョンを示し、緩やかに改革を進めてきている。校長の大きな役割の一つに、子どもに直接関わる教師の力量形成があると私は考えた。これから紹介する物語りは、辞令を受けて勤務校に集った教師たちが、学び続けるプロの教師集団に近づくために、校長としての私がどのように動いてきたか、その発想や行動の背景にある校長の専門性とその形成過程について、経験や思いを紐解きまとめたものである。学校教育は、これからの未来社会に大きな影響を及ぼす。教育リーダーはこれからも挑戦を続けていくだろう。そんな未来の教育リーダーたちにとって、私のささやかな経験と秋田喜代美先生の論説が役に立つなら、こんなにうれしいことはない。「物語りのはじめに」より



❖目次

物語りのはじめに
序章 コロナ禍の日々
   〈解説 コロナ時代の学校の役割〉
第一章 校長は毎日何をしているのか
   〈解説 学びの物語りの発見と共有〉
第二章 学校は学び育つための場所である
   〈解説 学校変革の主体となる〉
第三章 学校をステップアップさせる7つのヒント
   〈解説 学びの物語りを通訳する〉
第四章 教育活動を価値づける校長通信
   〈解説 共感マネージメントの大切さ〉
第五章 見て書いて伝える 校長通信実践篇1
第六章 視野を広げ、理想を掲げる 校長通信実践篇2
   〈解説 学びのサイクルを体現する〉
第七章 学校の舵を取る
   〈解説 これからの校長への期待と希望〉
おわりに

校長通信タイトル一覧
これからの教育リーダーのための図書50選

牧田秀昭(まきだ・ひであき)
福井市生まれ。福井市安居中学校校長。福井大学大学院教育学研究科修了、修士(教育学)。第八期、第九期中央教育審議会専門委員。主な共著書に『教える空間から学び合う場へ』(東洋館出版社)、『授業研究』(新曜社)などがある。

秋田喜代美(あきた・きよみ)
大阪生まれ。東京大学大学院教育学研究科教授。博士(教育学)。専門は教育心理学、授業研究。主な著書 に『 学びの心理学』(左右社)、『学校教育と学習の心理学』(岩波書店)など多数。