「生きよ」という声 鮎川信夫のモダニズム

  • 著者:岡本勝人
  • 装幀:清岡秀哉
  • 定価:本体2,700円+税
  • 四六判上製/288ページ
  • 978-4-86528-141-5 C0095

日本の戦後詩を切り拓いた「荒地」最大の詩人鮎川信夫とは何者だったのか? 戦前モダニズムの洗礼を受け、戦争体験を経て晩年、アメリカ新保守主義を論じたその困難なる詩的道程を、盟友吉本隆明との交渉とともに描きだす力作評伝。現代詩にとって、そして私たちにとって〈戦後〉とは何だったのか――。


鮎川信夫の詩的世界は、「戦後詩」がかかえた多くのアポリア(難問)を裸の身にまとったものだ。彼は戦前から戦後へと時代と価値観が変化するなかで、複雑に屈折した詩の形相をみせながら、時の流れのなかを走って、逝った。(「第一章 出発」より)


目次
プロローグ
第一章 出発
第二章 接続
第三章 切断
第四章 風景
第五章 〈戦後〉
第六章 抒情
第七章 吉本隆明
第八章 故郷
第九章 八〇年代
第十章 残されたもの
エピローグ
主要人物生歿年一覧
記事・書評
 「フリースタイル」 第36号 盛田隆二さんの「One, Two, Three!」
 「びーぐる」 第36号 添田馨さん詩論時評「詩を運命が襲うとき」
 「交野が原」 第83号 添田馨さん「未来のための詩人像」
 「現代詩手帖」 2017年9月号 神山睦美さん「アメリカを欲望し続ける者」
 週刊読書人 2017年8月11日号 大澤真幸さん「「詩を読むこと」を中心に」
 東京新聞 2017年7月23日 短評
 聖教新聞 2017年7月8日 「詩作を丁寧にたどる力作評伝」
 図書新聞 2017年7月15日号 蜂飼耳さん「鮎川信夫の読み直しの手掛かり」
 産經新聞 2017年6月25日 荒川洋治さん「詩を読み、詩を大切にする」
岡本勝人(おかもと・かつひと)1954年生まれ。詩人、文芸評論家。評論集に『ノスタルジック・ポエジー 戦後の詩人たち』『現代詩の星座』、編著書に疋田寛吉『詩人の書』があるほか、『定本 清岡卓行全詩集』に「解題」を寄せる。詩集『シャーロック・ホームズという名のお店』『ビーグル犬航海記』『ミゼレーレ 沈黙する季節』『都市の詩学』『古都巡礼のカルテット』『ナポリの春』。