ラインズ 線の文化史

  • 著者:ティム・インゴルド
    解説:管啓次郎
    翻訳:工藤晋
  • 装幀:松田行正+杉本聖士
  • 定価:本体2750円+税
  • 四六判上製/280ページ
  • 978-4-86528-101-9 C0039

【紀伊國屋じんぶん大賞2015、第4位に選ばれました!!】人類学とは、人間がこの世界で生きてゆくことの条件や可能性を問う学問である!
マリノフスキーからレヴィ=ストロースへと連なる、未開の地を探索する旧来の人類学のイメージを塗り替え、世界的な注目を集める人類学者インゴルドの代表作、待望の邦訳!【3刷】


文字の記述、音楽の記譜、
道路の往来、織物、樹形図、人生…
人間世界に遍在する〈線〉という意外な着眼から、
まったく新鮮な世界が開ける。
知的興奮に満ちた驚きの人類学!

目次
日本語版への序文
謝辞

序論
第一章 言語・音楽・表記法
第二章 軌跡・糸・表面
第三章 上に向かう・横断する・沿って進む
第四章 系譜的ライン
第五章 線描・記述・カリグラフィー
第六章 直線になったライン

人類学の詩的想像力 訳者あとがき(工藤晋)
さわやかな人類学へ 解説に代えて(管啓次郎)


ティム・インゴルド(Tim Ingold)
1948年英国バークシャー州レディング生まれ。社会人類学者、アバディーン大学教授。トナカイの狩猟や飼育をめぐるフィンランド北東部のサーミ人の社会と経済の変遷についてフィールドワークを行う。人間と動物の関係を論じたThe appropriation of nature(「自然の流用」、未訳)(1986)、アカデミズムにおける進化の概念を俯瞰するEvolution and social life(「進化と社会生活」、未訳)(1986)のほか、The perception of the environment(「環境の知覚」、未訳)(2000)、Being Alive(「生きていること」、今秋翻訳刊行予定)(2011)など人類学のジャンルを自由に越える著書を著している。

管啓次郎(すが・けいじろう)
1958年生まれ。詩人、比較文学者。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授(コンテンツ批評、映像文化論)。

工藤晋(くどう・しん)
1960年生まれ。翻訳家、都立高校教諭。アメリカおよびカリブ海文学・文学・思想・文化研究、比較詩学。
絵本作家・ミロコマチコさんから感想をいただきました
 絵は無数の線でできている。けれど、それだけがわたしの絵を作っているのでは決してなく、紙の上で表現されていない、生きている上での無数の線からも作られているのだと感じた。その線は生まれたこと、今まで見たり聞いたり感じたりしたこと。全てから見えない線でわたしは繋がっていて、絵が描かれ、そしてその絵からもわたしからも、また見えない線が生まれ、何かと繋がり、どんどん伸びていくことが想像できた。そう思うと、わたしと絵を描くこととの関わりに、強い線を感じ、鉛筆1本1本、筆の毛の1本1本さえも、大事に見え、絵を描いていることが益々嬉しくなった。これから生まれるたくさんの線を、わたしは敏感に感じ取って、生きたい。
記事・書評
 ・青山ブックセンター本店 佐藤卓「100人がこの夏おすすめする一冊」フェア
 ・書道界 2014年11月号 臼田捷治「かつてない視座が拓いた文化の豊かな共通感覚」
 ・あんさんぶる 2014年9月号 木村元「地図と線」
 ・信濃毎日新聞 2014年9月7日 短評
 ・図書新聞 2014年9月6日号 柳澤田実「生きていることは線を作り出すこと」
 ・北海道新聞 2014年8月17日 武村政春「多次元で読み解く世界」
 ・週刊朝日 2014年8月8日号 「話題の新刊」
 ・週刊読書人 2014年7月25日号 「2014年上半期の収穫から」Nadiff書店員・平野有優
 ・図書新聞 2014年7月19日号 「2014年上半期 読書アンケート」柏木博
 ・日本経済新聞 2014年7月13日 千葉雅也「直線的に目的目指す文明を批判」
 ・週刊読書人 2014年7月10日号 金森修「ラインの変幻自在性」+星野太「線、この限りない豊かさ」
 ・陸奥新報 2014年6月21日 甲田純生 生命が織り成す複雑さ
 ・書評サイトHONZ 2014年6月9日 高村和久 『ラインズ』 迷わず行けよ、その線を
 ・三中信宏氏サイト「boeken annex van dagboek」 2014年6月1日 ラインが結ぶラインの文化史