遊環構造デザイン 円い空間が未来をひらく

  • 著者:仙田満
  • 装幀:松田行正+杉本聖士
  • 定価:本体2500円+税
  • B6並製/360ページ
  • 2021年1月15日 第1刷発行
  • 978-4-86528-287-0 C0052

こどもたちが思わず走り出し、大人が気持ちよく過ごせる空間はこうしてつくられる


わたしたちの未来を担うこどもたち。
彼らが生き生きと成長し、困難を乗り越えられる人になるために、建築にはできることがある。
年齢差をこえてこどもたちがあそびまわる港北幼稚園。カープファン急増のきっかけとなった新広島市民球場。四半世紀にわたって20万人以上の来場者を集め続ける富山県こどもみらい館。新幹線駅や美術館開設につながった地域再開発のはじまりとなった富岩運河環水公園。
幼稚園や学校、博物館や科学館、スタジアム、そして町にまで応用され成果をあげている「遊環構造デザイン」の理論と実践をさまざまな事例とともに語る、環境デザインの第一人者による決定版。【作品紹介多数掲載、12月末搬入】

こどもは未来である。だからこどもの問題を考えることは、未来、将来を考えることだ。環境建築家にとって、こどもがクライアントになることはない。発注者は大人である。しかし、それを使い、生活するのはこどもたちである。彼らは私たちのつくる環境のなかで大きくなっていく。私たちの真のクライアントはこどもなのだ。そしてこどもの問題は仮説と検証という科学の方法に合致している。こどもが利用主体であることを念頭に調査し、仮説をたて、そしてデザイン・修正していかねば、良い環境をつくりあげていくことはできない。(「はじめに」より)



❖目次
はじめに
第一章 環境デザインの方法
第二章 遊環構造という考え方
第三章 こどものあそび環境
第四章 あそびやすい空間
第五章 あそびやすい町
第六章 建築・庭園の廊空間
第七章 都市の廊空間
第八章 回遊性とイベント性
第九章 満足度と集客性
第十章 距離と景観
第十一章 生きるための安全安心基地
第十二章 創造都市のための遊環構造
おわりに

仙田満(せんだ・みつる)
1941年横浜生まれ。 東京工業大学建築学科卒業。菊竹清訓建築設計事務所を経て、1968年環境デザイン研究所 創設。工学博士。日本建築学会会長、日本建築家協会会長、日本学術会議会員、放送大学教授等を歴任。現在、東京工業大学名誉教授、こども環境学会代表理事。
設計作品として、愛知県児童総合センター(日本建築学会賞作品賞)、国際教養大学中嶋記念図書館(村野藤吾賞)、広島市民球場(日本建築家協会賞)等。著書に『子どもとあそび』(岩波新書)、『人が集まる建築』(講談社)、『こどもを育む環境 蝕む環境』(朝日新聞出版社)等がある。