学校! 高校生と考えるコロナ禍の365日


  • 監修:桐光学園中学校、高等学校
  • 装幀者:松田行正+杉本聖司
  • 定価:本体1,700円+税
  • 四六判並製/208ページ
  • 2021年11月15日 第一刷発行
  • 978-4-86528-047-0 C0095
全国の小中高に対して政府から臨時休校要請が出され
2020年3月1日から私立桐光学園中学校・高等学校は前代未聞の
長期休校を迎えることとなった。
授業は?部活は?修学旅行は?文化祭は?卒業式は?
それから一年、学校はこのピンチをどう駆け抜けたかーー。
引退試合を無観客で迎えたサッカー部キャプテン
公演中止に泣き崩れる合唱部
マスクを取ったクラスメイトの顔に驚く高校2年生
教科書400箱を発送した学年主任
生徒、教員、保護者、カウンセラーらの
目まぐるしい変化と現場の声を追ったノンフィクション。
総勢29名による葛藤と希望の365日。




教室に誰もいない
新学期から一ヶ月、まだ生徒たちに会えていない。
(初めて担任を経験する高校一年教員)
マスクを取ったらみんなこんな顔なんだって思いました。
(オンライン授業に戸惑う高校二年生徒)
教科書を四百箱送りました、ガムテープも足りなくなって。
(休校の準備に走る中学一年学年主任)
ライフ・ゴーズ・オン
祖母の家にスマホを預けに行きました。
(顔見知りの生徒がいないまま休校をむかえる高校一年生徒)
息子がGoogle Meetでホームルームをしているときは
ついつい覗き込みたくなりました。

(一家でリモートになった保護者)
「ああ、学校って生きているんだな」と感じました。
(メール対応に奮闘する教頭)
先生、試合やらないんですか?
誰もいないスタンドを見たときは、正直ショックでした。
(インターハイ中止の悔しさを抱えるサッカー部キャプテン)
OBの選手たちは当時不足していたマスクを
大量に寄付してくれました。

(支援物資に感動するサッカー部顧問)
きれいごとでは部員の気持ちの整理がつかない。
(無観客試合に驚く体育科教科長)
二月まで、剣道部はかなり上り調子でした。
(マスク+防具を試す剣道部顧問)
リモート合唱プラットフォームの提供する
「歌声タイムカプセル」に参加しました。

(生徒の落胆ぶりを励ます合唱部顧問)
茶道は「飲食を伴う部活動」。
(飲食禁止を考える茶道部顧問)
会うことだけがすべてじゃない
誰も悪くないって思ってます。
(クラスの「トゲ」に気がつく中学二年生徒)
ヘロヘロになりながら職員室に戻ると
全国一斉休校。対策は全部ゼロからやり直し。

(危機管理を問い直す生活指導部長)
授業はハイブリッド型になりました。
(授業形式をさぐる副校長)
不安もあったけど、
自分と向き合う時間ができました。

(自宅学習で成績が伸びた中学三年生徒)
体育大会なし、文化祭なし、
修学旅行なし
中三と高三の卒業アルバムに載せる写真が
足りなかったんです。

(卒業アルバムに焦る総務部長)
今回のコロナ禍で思い出されるのは、
東日本大震災のことです。

(未来に不安を感じるスクールカウンセラー)
ストレスマネジメントに関する情報を
スライドにまとめて配信しました。

(メンタルケア情報を発信するスクールカウンセラー)
ごめんね、今ベッドは使えないんだ。
(毎日検温を徹底する保健室 養護教諭)
それでも春はやってくる
消毒ありがとうございます、と黒板に書いた。
(受験に挑む高校三年生徒)
他の先生方には、
「焦らずに授業を進めてください」と伝えました。

(コマ不足に苦しむ高校三年学年主任)
高二が一番楽しめるときなのに。
(成績のつけ方に悩む教務部長)
ICTの活用がより一層進んだのは、
悔しいですがコロナのおかげかもしれません。

(生徒たちに感動する進路指導部長)
娘から、オンラインでは第一印象が
大事だよと言われました。

(オンライン説明会に臨む入試対策部長)
六月一日の入学式、
開始の二時間も前に登校する生徒がいた。

(入学式を喜ぶ教頭)
また会う日まで
ブレてもいいから、
そのときそのときの状況に相応しいことを。

(読書が手につかない校長)