源氏物語 A・ウェイリー版第2巻[全4巻]

  • 著者:紫式部
    英訳:アーサー・ウェイリー
    日本語訳:毬矢まりえ+森山恵姉妹訳
    エッセイ:瀬戸内寂聴
  • 装幀:松田行正+杉本聖士
  • 定価:本体3200円+税
  • 四六判上製/704ページ
  • 2018年7月14日 第1刷発行
  • 978-4-86528-198-9

徹夜で読了しました(瀬戸内寂聴)

まるで「ベルばら」の王朝ロマン(斎藤美奈子)

明石の地に流されていたシャイニング・プリンス、ゲンジの運命は一転!
我が子をエンペラーに昇らせ、恋人たちを建てたばかりの新御殿に住まわせ、我が世の春を謳歌する!

100年前、ヨーロッパ中を夢中にさせたアーサー・ウェイリーの名訳を、再び現代語に訳し戻したとき、
蘇ったのは、恋に生き、愛に涙する女性たち、運命の変転と格闘する男性たちの生々しいまでのドラマだった。
大好評、話題のウェイリー版源氏物語、第2巻刊行!


【あらすじ】
一度は追われた都に再び迎えられたゲンジは、苦々しく彼を睨みつけるコキデン(弘徽殿)を尻目に、
知られざる我が子レイゼイ(ゲンジの母フジツボの子とされている)を帝位につけ、この世の栄華をほしいままにする。
内大臣として権力を握ると同時に、パレスに勝るとも劣らない大御殿を造営し、
縁を結んだ女性たちを住まわせ、エグザイル(明石への流謫)で途切れた交際を再開してゆく……。

絶頂を極め、次々と女性たちと付き合いを深めながら、父としても、人生の充実を迎えるゲンジ。
権力の光と影を味わいながらも、息子たち娘たちに望みを繋げるトウノチュウジョウ。
ゲンジの娘を抱いて、不安と希望を胸に都に招かれゆく明石のレディ。
幼い恋を経験する、ゲンジとアオイの子・ユウギリ。

ゲンジを渦の中心に、老若男女、エンペラーから乳母(レディ)まで、
さまざまな人びとの人生が交錯する華やかなりし18帖。
紫式部入魂の物語論が展開される一帖、「蛍」など、
読みどころに満ちた第2巻を、ちょっとエキゾチックで読みやすい日本語にしてお届けします。

巻末に瀬戸内寂聴さんのエッセイを収録。
現代語訳全10巻に人生をかけて取り組んだときから遠い昔、
女学生時代の寂聴さんの、ウェイリー版源氏物語とのエピソードを明かしてくださいました。
和歌表記監修:藤井貞和

〈目次〉
澪標
蓬生
関屋
絵合
松風
薄雲
朝顔
乙女
玉鬘
初音
胡蝶

常夏
篝火
野分
行幸
藤袴
真木柱
記事・書評
和樂web 2019年8月 「あるエンペラーの宮廷の物語?『源氏物語 ウェイリー版』が想像以上に面白すぎ!」 近藤智子さん
ミセス 2019年4月号 今月の本 斎藤美奈子さん
朝日新聞 2018年12月29日 「読書編集長が選ぶ「今年の3点」」
図書新聞 2018年12月22日号 下半期読書アンケート 小池昌代さん
現代詩手帖 2018年8月号 小川公代さん
朝日新聞 2018年6月25日
「源氏物語、現代の視点で再発見 英語版を邦訳・新注釈…次々刊行」
共同通信 2018年5月30日 「源氏物語 翻訳で新たな魅力を」
産経新聞 2018年5月16日 「カタカナ多様 不思議な世界」
ちくま 2018年5月 斎藤美奈子さん「『源氏物語』を近代文学として読むと見えてくるもの」
図書新聞 2018年4月21日 「『源氏物語』の新たな一面」
東京新聞 2018年3月3日 川口晴美さん「詩はいかが」
朝日新聞 2018年2月4日 蜂飼耳さん「〈戻し訳〉に響く新しい音色」
毎日新聞 2017年12月24日 鴻巣友季子さん「画期的現代語訳と戻り訳で再創造」

A・ウェイリー版の源氏物語の和訳本の魅力について  瀬戸内寂聴
アーサー・ウェイリー(Arthur Waley, 1889-1966)
1889年生まれ。ケンブリッジ大学を卒業したのち、大英博物館の館員となる。独学で中国語と日本語を学び、中国詩の英訳を発表して注目される。1925年『源氏物語』刊行開始。その後、『枕草子』『論語』『西遊記』などを訳すほか李白や白居易を翻訳紹介。1966年、自動車事故が遠因となって死去。イスタンブールなどに旅した以外、アジアを訪れたことはなく、来日の誘いもその場で拒絶したという。

毬矢まりえ(まりや・まりえ)
俳人・評論家。アメリカ、サン・ドメニコ・スクール卒業。慶應義塾大学フランス文学科卒業、同博士課程前期中退。俳人協会会員。国際俳句交流協会実行委員。『ひとつぶの宇宙』(本阿 弥書店)。NHK World TV Haiku Masters 選者。

森山恵(もりやま・めぐみ)
詩人。聖心女子大学卒業、同大学院英文学修了。詩集に『夢の手ざわり』『エフェメール』(ふらんす堂)『みどりの領分』『岬ミサ曲』(思潮社)。NHK World TV Haiku Masters 選者。

瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)
僧侶/作家。平成の源氏物語ブームの火付け役になったといわれる、現代語訳全10巻、ならびに“源氏と藤壺の幻の愛”を描いた小説「藤壺」がある。谷崎潤一郎、与謝野晶子、田辺聖子につづく現代語訳は、女性たちの生き方を描く大長編恋愛小説としての源氏物語にひかりをあて、多くの読者に読み継がれている。
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