- 著者:佐藤文香
- 装幀:佐藤亜沙美
装画:山本さほ
- 定価:本体1750円+税
- 46判並製/164ページ
- 2018年12月31日 第一刷発行
- 978-4-86528-216-0
笑える。切ない。少しヘン!?下心満載!言葉遊びを少々加えた恋愛小説30景!!
メガネで天パー。前向きで目立ちたがりな佐藤さんは、恋しかしてこなかった。
パワフルにあったて砕け、幾重もの恋がめぐる。
1995年神戸からはじまる新しい恋愛のかたち。
さまざまなジャンルとのコラボレーションするなど現代俳句に新しい風を吹き込んできた
短詩界のエース佐藤文香の個性が爆発!
★装画は同じく1985年生まれの漫画家山本さほさんが担当★
❖目次
花火
学園都市
ボンバー時代
高校デビュー
屋上への階段
iモードメール
大街道から自転車で
龍
小泉くんが気になる
高木くんは年下
月の人
デパ地下の岡本くん
水野さんの青い車
女の子
ヒロくんへ アイより
ピアットにパクさん
ミツルくんと芭蕉
あなた
光太郎
ラブホで羊羹
エッチな話は
ぢんわさん
気分自体
世界のヤヤ
がぶり寄りではない
はつゆめ
小森さんでいいのか
鈴鹿さんと結婚すれば
さとるくん
三ツ重
本文より一部抜粋
*
もしや!!!
これはコクられるかもしれない!!!
でも好きな人じゃ全然ない!!!
*
ユーが服を脱いだのをチラ見した私は「うへっ」と声を上げた。「いいでしょ」とユーは言う。上半身全域に、龍の刺青が施されていた。「全部見せてあげようか」と言って、ズボンとパンツも脱いでくれた。深い緑。ちんこ以外、全身にくまなく入っていた。小さいお尻の鱗模様がとくに綺麗で、後ろから写真を撮った。「痛かった?」と聞くと「痛くないよ」と言われた。そんなことよりキスだった。
記事・書評
読売新聞 2019年3月24日 岸本佐知子さん
佐藤文香(さとう・あやか)
1985年兵庫県生まれ。池田澄子に師事。第2回芝不器男俳句新人賞にて対馬康子奨励賞受賞。アキヤマ香「ぼくらの17-ON!」①~④(双葉社)の俳句協力。句集『海藻標本』(宗左近俳句大賞受賞)、『君に目があり見開かれ』。詩集『新しい音楽をおしえて』。共著『新撰21』、編著『俳句を遊べ!』、『大人になるまでに読みたい15歳の短歌・俳句・川柳②生と夢』、『天の川銀河発電所 Born after1968 現代俳句ガイドブック』など。