みんなの「わがまま」入門

  • 著:富永京子
  • 装丁:寄藤文平+古屋郁美(文平銀座)
  • 定価:本体1750円+税
  • 46判並製/276ページ
  • 2019年4月30日
  • 978-4-86528-230-6 C0036

“権利を主張する”は自己中?
言っても何も変わらない?


デモや政治への違和感から、校則や仕事へのモヤモヤまで、意見を言い、行動することへの「抵抗感」を、社会学の研究をもとにひもといていく、中高生に向けた5つの講義。
身近な「わがまま」と社会をゆるやかにつなげ、意見の異なる人々と、社会をつくるための入門書。


・デモってなんか怖い
・結局「自己責任」じゃない?
・炎上したくない
・「いい子」みたいで恥ずかしい
……
「わがまま」言いたい人も、引いちゃう人も。
学校や家庭、職場で、こっそりゆっくり、
「わがまま」をやってみる方法を考える。

◎学校の授業や、ワークショップでもつかえるエクササイズ付き
◎もっと学びたい人のための「『わがまま』入門ブックリスト」付き



どうすれば私たちは日々感じているモヤモヤやイライラを超えて、
自分を解放し、だれかを助けられるような「わがまま」に優しくなることができ、
「わがまま」を言えるようになるのでしょうか。
この本では、その手がかりをお伝えできたら、と思います。(「はじめに」より)

◆「はじめに」全文は「試し読み」からお読みいただけます。



―― 各氏より推薦コメントをいただいています(敬称略) ――

安部敏樹(リディラバ代表『日本につけるクスリ』)
会ったこともない人だが、きっとこの人とは一晩いい酒が飲める。それほどに同じことを考えてきたように感じる一冊であった。分断の果ての闘争か、諦めの先にある無気力か。そんな未来を次の世代に残さないために。「わがまま」への寛容を身につける、旅の準備を始めなければ。

宇野重規(政治学者『未来をはじめる』)
自分も我慢しているから、他人も我慢すべき。そう思っていると、社会は重たくなる。むしろ、自分の不満をちょっと口にして、それをつなげる。気づいてみたら社会運動になる。そのためのヒントに満ちた本です。

岸政彦(社会学者『断片的なものの社会学』)
理不尽な社会を軽やかに変える
ー「私たちの革命」のレッスン。

ジェーン・スー(作詞家・コラムニスト『私がオバさんになったよ』)
大人ならサッと飛ばしてしまう「ひとつ手前の話」が、身近な例とともに丁寧に解説されていました。大人だって、本当に十分に理解しているとは言えないのかもしれない。この本を読んで、そう思いました。

武田砂鉄(ライター『紋切型社会』『日本の気配』など)
わがままは決して自己中ではない、と宣言するこの本は、誰かと違う意見を言うことを怖がるな、と伝える。
私たちは、わがままの海の中にいる。使いこなさないから溺れてしまうのだ。
(「サンデー毎日」2019年5月19日号より)

星野概念(精神科医『ラブという薬』)
日々自分が考えていることが、ものすごく分かりやすく、とてもたくさん書かれていました。これ、自分で書いた本だっけ?と思うほど。対象は中高校生だそうですが、大人も、いや、大人にこそ読んでほしい。これは僕の「わがまま」です。


現役高校生(発売前に読んでくださった学生)

親にも読んでほしい。





◆目次◆

はじめに


◎1時間目 私たちが「わがまま」言えない理由 

わがまま=自己中?
  日本が30人の教室だったら/「ふつう幻想」が「ずるい」をつくる/わがままは自己中ではない

意見を言うと浮いてしまう?
  ふつうと平等はどこへ消えた?/グローバル化で「ばらばら」に/私のわがままはみんなの「それな!」/今のわがまま・昔のわがまま/違いからはじめて同じ根っこを探す/私、別に「かわいそう」じゃないし…

エクササイズ1 その人になってみる
エクササイズ2 あだ名ワークショップ


◎2時間目  「わがまま」は社会の処方箋

「わがまま」批判はどこからくるの?

  わがまま下手な日本人/「批判するからには、別の案があるんだよね?」/「社会のためとか、意識高いよね(笑)」/「社会運動って、迷惑じゃないですか?」/「価値観の押し付けでしょ?」/「自己責任じゃないですか?」

それで、結局意味あるの?
  わがままはきっかけづくり/自己満足でもいい/「わがまま」はアイドルの出待ち?/長い目で見てみる

エクササイズ3 20年前と今を比べてみる
エクササイズ4 変化を説明してみる


◎3時間目 「わがまま」準備運動

どこまで「わがまま」言ってもいいの?

  アウトなわがまま・セーフなわがまま/わがままの背景を考える/わがままの落とし所?

伝え方が悪いと、話を聞く気になりません
  過激な表現にひるまない/「おうち語」化に気をつける

「〇〇派」を超えて言葉を伝えよう
  知らない人に教えてみる/イベントを大事にする/いろんな大人に会う/大学に行ってみよう/「中立」も「偏り」も、そんなにこだわることじゃない/「うちの地元に大学はねえよ」/人をカテゴライズしない

エクササイズ5 「おうち語」を翻訳する


◎4時間目 さて、「わがまま」言ってみよう!

社会的「わがまま」のススメ

  モヤモヤで「わがまま」キックオフ/わがままは、直接相手に言わない/伝えるための工夫/趣味の雑誌を読もう

もっと気軽にできる方法はありませんか?(やっぱり恥ずかしいし)
  ちょっと文化系なわがままが好きな人に/代わりのものをつくってみる/買う・選ぶもわがままのうち/こっそりやってみる

気が向かないときはやめてみる
  遠くに行ってやってみる/うまく行かなくても気にしない/自分をカテゴライズしない

エクササイズ6 モヤモヤするものを探す
エクササイズ7 署名を呼びかけてみる!


◎5時間目 「わがまま」を「おせっかい」につなげよう

他人のことでも「わがまま」言っていい

  「うち」と「よそ」はつながっている?/よそ者だからできることがある/よそ者がいると「その人」が目立たなくなる/よそ者資源が役に立つ/だれだっていつかはよそ者になる。でも、それでいい/わがままで遊ぼう!


おわりに
本書に出てくる読みもの一覧
「わがまま」入門ブックリスト


富永 京子 とみなが・きょうこ
1986年生まれ。
立命館大学産業社会学部准教授、
シノドス国際社会動向研究所理事。
専攻は社会運動論・国際社会学。
東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、
日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。
著書に『社会運動と若者』『社会運動のサブカルチャー化』がある。




【誤記訂正】
下記の箇所に誤りがございました。
訂正して心よりお詫び申し上げます。

〈68ぺージ 3行目〉
(誤)ドイツやスペインで30%前後、オーストラリアやニュージーランド、アメリカで20%ほどの人がデモに参加しているのに対し、日本はわずか3・6%の人々しかデモに参加しないことが明らかになっています。

(正)


フランスやスペインで55%ほど、オーストラリアやブラジル、アメリカで20%前後の人がデモに参加しているのに対し、日本はわずか8・3%の人々しかデモに参加しないことが明らかになっています




掲載情報
武田砂鉄さん「自由に意見を言うことを糾弾される国で生きる術」(2019年5月19日『サンデー毎日』)
古川諭香「「なんであの人のわがままは通るの?」職場での「正しいわがまま」を伝授」(2019年5月21日 ダヴィンチニュース)

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