ビギナーズラック![]()
ワールドイズファイン、センキュー膜っぽい空気をゆけば休診日かよ
塔短歌新人賞・笹井宏之賞永井祐賞を受賞した著者による待望の第一歌集。鴨川沿いをiPhone片手に歩く「ぼく」の暮らしは、変わりながら、歌のなかでみずみずしく輝きつづける。
もう一人の自分が勝手に喋りだして「旅に出よう」と誘ってきた。ーー小山田壮平(ミュージシャン) もしあなたがいま本屋で、本文より先に解説を立ち読みしてしまっているならば、わたしの能書きはきれいに忘れ、とっととレジに行くべきなのだ。ーー斉藤斎藤(歌人) ❖目次 I ワールドイズファイン/シティトライアル/cube/モード/Singin’ in the rain/スペシャルサンクス/雨が降ったら/冬の炭酸 II 寿司以降のcolor space/犬とヨットの風景/たくさんのココアと加加速度/生活の修辞学/さらに音楽は鳴り続ける/大技/かまわない/暗算/手紙 III 緑のベンチと三匹の犬/自然/こしあんと思案/Sit in the sun/盆暗/凸凹/レモン 解説 すれ違うとき、ぼくはもらう 斉藤斎藤 あとがき 〈収録歌より〉 だいなしの雨の花見のだいなしな景色のいまも愛なのかなあ フードコートはほぼ家族連れ、この中の誰かが罪人でもかまわない 夜の居酒屋はじけるような暗算を見せつけられてうれしくなった 父親とラッパの写真 父親は若くなりラッパを吹いている 解き方を忘れ去られたルービックキューブがこの町にいくつある? きみの書くきみの名前は書き順がすこしちがっている秋の花 阿波野巧也(あわの・たくや) 書評・メディア |