大西巨人 闘争する秘密![]() 戦後文学の金字塔『神聖喜劇』。あまりの長さ、そして和漢洋の古典からの膨大な引用、さらに時系列が複雑に絡む作品は、それゆえに読者をとりこにしてきた。本書は、作家の全貌を論じた、初めてというべき本格的な「大西巨人]論。「遅筆」や「秘密」という思いがけないキーワードからその創作に迫り、半世紀を超える執筆活動の源泉と作家の原風景に迫る。巻末には、著者による大西巨人本人へのインタビューを収録。
[目次] はじめにー方法としての遅筆 第一部 初期(一九四六ー一九八〇) 第一章 「走る男」あるいは〈孤独の軌道〉 第二章 『神聖喜劇』あるいは〈原風景〉との対話 第二部 中期(一九八〇—二〇〇四) 第三章 『三位一体の神話』あるいは〈秘密〉の絶対的外在性 第四章 『深淵』あるいは〈死〉の生成 晩期(二〇〇四— )—結びに代えて 大西巨人インタヴュー—歴史の追究、歴史の偽造 あとがき 書誌 石橋正孝(いしばし・まさたか) 書評・記事 |
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