硯の中の地球を歩く![]()
職業は製硯師。ワイルドでワンダーな仕事。硯に魅せられ、世界一墨が磨れる石を探しに、命がけで中国の秘境へ。
中国人に怪しい変人と警戒されながら石を採り、その石を山賊に襲われても自動車にひかれても守り持ち帰る。削った石の味を確かめながら究極の硯を完成。お気に入りの硯とは一緒にお風呂に入る。石を手で削るという地味にして肉体酷使の作業ゆえ、一年でつくる硯はたった3面! 目指すは地球外硯!
常識はずれのエピソード満載の硯ハンター・ノンフィクション。太古からある文房具のうんちくも得られます。カラーページ32頁。
❖ 目次 プロローグ 人魚の妖しさ 一 命より石が大切 硯、五〇〇〇年の歴史/お酒が好きな最初の師/運命の一夜/観察し、真似る/命より石なのか! 二 一億年の秘境をめぐる 命を落とす恐怖/石探しの熱病/怪しい変人/人を二つに折って食べる熊/硯爆弾/ついに新しい採石地を発見か?/一億年経っていないから若い/硯を山に返す/職人のフィジカル/無名の名工を演じる/石を読む能力/全身で彫る/絶滅危惧種、泥砥石/夏目漱石が愛用した硯/石の買い付け現場/硯のお医者さん/字がきれいで損することはない/山賊に襲われる/現場で使える中国語習得法/一年間にやっと三面つくる/地球に気づく 三 地球外の硯へ 石の味について/硯もいじける/とろふわな書き心地/硯ブローカーとの交渉/石の良し悪しの見方/遺言を書く/技術の頂は果てしなく まるわかり メイキング・オブ・硯 おまけ 硯の選び方/硯の簡単メンテナンス方法 ❖ 硯をめぐる11の疑問 石は1億年経っていないとまだまだ若僧? 良い硯で磨った墨はとろふわ? 硯プローカーと1つで100万円を超える取り引き? 絶滅危惧種の石がある? ごぼうの味がする石がある? 硯の歴史は5000年? 隕石で硯をつくる? 硯もいじける? 夏目漱石の使った硯はどんな硯? 石はやさしく揉んで仕上げる? 製硯師は一夫多妻制? 青栁貴史(あおやぎ・たかし) |
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