建築を愛する人の十二章![]() 美しい都市も、美しい自然も、建築と共にある。
そして人生も自分も、建築から広がる。 「彩の国さいたま芸術劇場」等、環境と調和した建築群で知られる建築家が、 建築を見る楽しみ、作る喜びを、詩情あふれる文で伝える。 支えるものは、必ず他の何かによって支えられている。 このことが、柱の美しさを生み出す根底にある。 支え、そして同時に支えられる、 このことは、私達の生きている物理的世界の秩序であり、また同時に、人間社会の秩序である。 私達の秩序感覚は、この仕組み、あるいは秩序によってつくられている。 従って、私達の美的な判断は、支え、支えられるかたちに、 鋭敏に反応するのである。(「第八章 支える柱」より) [目次] 第一章 建築はいつも私達と共にある 第二章 空間は私を包む 第三章 大地に根ざして立つ 第四章 大空の下に立つ 第五章 門は招き、あるいは拒む 第六章 窓は建築の目 第七章 空間には中心がある 第八章 支える柱 第九章 囲む壁 第十章 空間をつくる光 第十一章 自然と人工 第十二章 建築を見る楽しさ、作る喜び 私の作品 あとがき こうやま・ひさお=建築家。東京大学名誉教授、聖学院大学教授。香山壽夫建築研究所所長。主な作品に「彩の国さいたま芸術劇場」「東京大学工学部1号館増建築」等。主な受賞に日本建築学会賞、村野藤吾建築賞、アメリカ劇場技術協会賞、日本芸術院賞等。 |
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