読売新聞に『源氏物語 A・ウェイリー版』の書評が掲載されました

読売新聞朝刊文化面で毬矢まりえ+森山恵姉妹訳『源氏物語 A・ウェイリー版』をご紹介いただきました。
ウェイリーの翻訳はかつて、西洋の文学者にいち早く作品の魅力を伝えた。同時に、翻訳上の工夫が施されており、それ単独で読んでもひと味違った面白さがある。今回、俳人で評論家の毬矢まりえさんと詩人の森山恵さんが翻訳を担当。12月末には第3巻を刊行した。紫式部の世界が異国風の味わいを伴い、迫ってくる。
ありがとうございました!

日本経済新聞に『そんなことよりキスだった』の書評が掲載されました

北上次郎さんに日経新聞夕刊欄「目利きが選ぶ3冊」にて『そんなことよりキスだった』を紹介していただきました(2019年1月17日)。
女流俳人が描く恋愛掌編集である。短い話がいくつも続く。これがはたして小説なのか、と思ったりもするが、不思議な味わいがあって引き込まれて行く。
ありがとうございました!

『週刊朝日』に『BL古典セレクション② 古事記』の書評が掲載されました

斎藤美奈子さんに『BL古典セレクション② 古事記』を紹介していただきました(2019年1月18日)。
訳者によれば<神様の精力はすごいので男でも妊娠するし、男なのにヒメと呼ばれているのは可愛いからだ>。しかも<兄弟が喧嘩するのはだいたい痴情のもつれ>なのだそう。とはいえ意外に違和感なく読めるのは、『古事記』がもともとケッタイな物語だから? <私くらいの神になると>が口癖のアマテラス、私の頭の中ではいまや完全に男性です。
ありがとうございました!

『図書新聞』に『説教したがる男たち』が紹介されました

海妻径子(岩手大学准教授)さんに「米国第三波フェミニストに学ぶ、ミクロな性差別への怒り方」と題し、『説教したがる男たち』を紹介していただきました(2018年1月12日号)。
ソルニットは本書の中で、実にストレートに怒る。「自分たちが抑圧されているさまについて女性が語るとき、決まって男性側から返ってくる「男がみんなそうってわけじゃない」という言葉…問題は、男性たちがよく言う「俺個人のせいじゃない」と言う言葉や、傍観者の男性が居心地悪く感じなくてもいいように、実際にそこにある遺体や被害者たちから、そして犯人自身から話題を逸らすそのやり方にあるのだ。ある女性が激高してこう言った。「何がほしいの?女を殴ったり、レイプしたり、脅したりしてないから、ご褒美にクッキーでもくれってこと?」
(中略)そう、私たちはもっと女性差別に怒っていいし、怒りの感情をエッセイで噴出させることと、理知的で冷静な調査ジャーナリストであることは矛盾しない。それを本書は、確かに教えてくれるのだ。
ありがとうございました!

重金敦之『淳ちゃん先生のこと』陣野俊史さんの★★★★

日経新聞2019年1月10日夕刊の「目利きが選ぶ3冊」で批評家の陣野俊史さんに、重金敦之著『淳ちゃん先生のこと』を取り上げていただきました。「読むべし」の★★★★。
「週刊朝日」で渡辺淳一の小説を担当し、出版した著者による回想録。直木賞を受賞しあっという間に人気作家になっていった渡辺の周りに集まる「やぶの会」の面々。
さまざまな議論を呼んだ日本初の心臓移植手術を、舞台となった札幌医科大学の勤務医として目にし、「小説 心臓移植」を発表して、日本を代表するベストセラー作家になっていった渡辺淳一。その作家人生の軌跡を編集者として並走した重金敦之さんが描いています。

「紀伊國屋じんぶん大賞2019 読者と選ぶ人文書ベスト30」にランクイン

読者と、出版社ならびに紀伊國屋書店社員がえらぶ今年の人文書ランキング「人文大賞」。レベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』が28位にランクインしています。ありがとうございます。
東京医科大学の入学試験不正をはじめ、今年は次々と社会のなかのジェンダー差別、露骨な男性中心主義があらわになった一年でした。それらのニュースさえ、心の底から驚くことではない、とどこか冷めた受け取り方をするほど、問題は深く私たちの社会に亀裂を入れているように感じます。本書がこうしたことに気が付いたり、考えたりするきっかけになればうれしいです。
ちなみに、「じんぶん大賞」ベスト3は、『誰のために法は生まれた』木庭顕(朝日出版社)、『歴史修正主義とサブカルチャー』倉橋耕平(青弓社)、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』吉川浩満(河出書房新社)。年末年始の次の一冊を選ぶ読書リストとしても魅力的です。

「フィガロ」WEBサイト、松田青子さんが薦める2018年のベスト3冊。

フィガロ.jpの特集「本読みが薦める、2018年のベスト3冊」。小説家で翻訳家の松田青子さんが薦める「現代の女性にエールを送る3冊」に、レベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』を取り上げていただいています。

迷った時、思考をクリアにするために、何度も立ち戻って、読み直したくなる一冊。

「女性が女性の物語を物語ることについて書かれた小説やエッセイが心に残る一年だった。過去を生きた女性たちに現代の女性たちが心を寄せ、歴史や当時の社会通念、そして彼女たちの物語を、いまの感覚で捉え直し、書き直す作業は感動的で、これからの未来にとっても、とても大切なことだと思う」。ほかの2冊は、ケイト・ザンブレノ(西山敦子訳)『ヒロインズ』、吉川トリコ『マリー・アントワネットの日記』です。
ありがとうございます。

図書新聞年末回顧号に取り上げられています

年末恒例の図書新聞の読書アンケート(2018年12月22日号)で、弊社の刊行書籍を取り上げていただいています。

フランス文学の中村隆之さんには、『もう一人の吾行くごとし秋の風 村次郎選詩集』(管啓次郎選)。
[ピエール・]パシェの作品とはまた別の仕方で、八戸生まれの詩人、村次郎の詩は読者に「詩の力」を届ける。選者はそれを、特定される何かからその特定をはずして一般化・単純化することだという。「海」という詩が素晴らしい。とはいえこの「北の声」に誘われ八戸を再訪したくなるのだから不思議だ。

詩人の小池昌代さんには『ウェイリー版源氏物語』(毬矢まりえ+森山恵姉妹訳)を。
新しいエンジンを備えた『源氏物語』。創造的手法で「論理」が導入され、流れの中に映像が浮かぶ。プルーストが出てくる訳注も楽しい。

そして文筆家の吉川浩満さんには、ソルニット『説教したがる男たち』(ハーン小路恭子訳)を、今年も多数出版された、非専門家向けのフェミニズム関連書の1冊としてあげていただきました。
ありがとうございました。

社会新報にソルニット『説教したがる男たち』が紹介されています

社民党の機関紙「社会新報」(2018年12月5日号)で、R・ソルニット『説教したがる男たち』が紹介されています。

多くの女性が「あるある!」と叫びたくなるエピソードが満載。「君の話は価値がない、信用できない、男の言説こそ大事」というメッセージを、シャワーならぬ雨のように、自然現象のごとく浴びてきた私たち。女子は自信をなくし、女の意思は無視していいと男子は学んでいく。
(略)
ヴァージニア・ウルフや1970年代ウーマンリブ等々、女の価値と権利のための多様な表現が紹介され、#Metooに結実したと分かるフェミニズム入門書にもなっている。

ご紹介は、ライター・編集者で、旧優生保護法下の強制不妊手術をめぐる問題に取り組んでいる大橋由香子さん。ありがとうございました。

『図書新聞』に『吉田修一論』が紹介されました

三輪太郎さんに『吉田修一論』を紹介していただきました(2018年12月15日号)。
 私が唸ったのは、村上春樹・村上龍・吉田修一、三者の描写を比較するくだりだ。村上春樹は街を匿名化抽象化し、村上龍は街を固有化具体化するが、吉田修一は街を半ば現実化し半ば非現実化する、と酒井は分析する。そういえば、吉田は長崎を描きながらも歴史の記述を故意に落とす(近作『国宝』は例外)。その代わり、「通過点にすぎないような中途半端な土地」を作中に散りばめる。おかげで吉田の長崎は長崎でありながら長崎であることに縛られず、「どこか他の街でもありうる」透過性を高める。ついでにいえば、私自身の夢に反復再帰する街も、いたって平凡な路地である。無意識というものは、非凡よりも平凡を好むらしい。
 見かけのカジュアルさに反して、本書には思考を誘発する侮りがたい力がある。
ありがとうございました!