読売新聞に三浦佑之さんの書評『絵はがきの別府』。

 7月1日の読売新聞に、立正大学教授で古代文学研究者の三浦佑之さんによる『絵はがきの別府』の書評が掲載されました。

 神戸を出た客船のデッキから夕陽を見ながら瀬戸内海を西に向かい、朝早く別府港で待っていた亀の井バスに乗り、やさしいガイドさんに案内されて地獄めぐり。バスの中では、大ヒット中の舟木一夫「高校三年生」と「修学旅行」の大合唱——ほぼ半世紀も前の、わが修学旅行をなつかしく想い出しながら本書を手にした。

 古い絵はがきの楽しさは、映り込んだ風景の中に思いもよらぬ発見があることだ。通りを歩く男は背に大きなトランクを背負い、旅館の看板にビリケンホテルの文字がある。(略)人物がポーズをとって澄ましている写真ではなく、自然の町並みを写した風景に時代が封じ込められる、車にも電車にも服装にも。それが絵はがきの魅力なのだと改めて気づいた。

 書評には、血の池地獄をうつした絵はがきを添えていただきました。ありがとうございました!