図書新聞に『スワンプランディア!』書評掲載

2013年10月11日号の「図書新聞」にカレン・ラッセル(原瑠美訳)『スワンプランディア!』の、寺村さくらさんによる書評が掲載されました。
新進気鋭としてデビュー以来、注目を集めるカレン・ラッセルの紹介をしたあと、書評は次のように続きます。
そのように高い評価を下される本作の魅力とは何か。それは全体に満ち満ちた生命力の輝きである。ワニ園が危機に陥ったところから始まる本作は痛々しいシーンの連続だ。留守番役のエーヴァとオッシーはろくに洗濯もされていない服を着て粗末な食事を食べなければならないし、ワニ園を売らないと言い張る父の無計画を憂いて本土のテーマパークで働き始めたキーウィは低賃金でこき使われ、その田舎くささを笑われて散々に馬鹿にされる。特に彼が両親の隠れた「仕事」を知ってしまうくだりは、ワニ園を取り巻いていた幻想的な美しさに文明の残酷さが浸食してくる過程を端的に表した白眉といえる。
(中略)
やがてエーヴァはバードマンとの「地獄探し」や葛藤を経て、姉の語る幽霊を信じるようになる。その受容は彼女の強さであると同時に、この小説の持つ優しさでもあるのである。
『スワンプランディア!』は文明と自然の対立、家族の愛情という永遠のテーマをエンターテインメントに昇華した素晴らしい小説だ。あなたも忙しい生活の中でその優しさに浸り、ぜひともその尽きない生命力を受け取ってみてはいかがだろうか。

ご紹介ありがとうございました!
書評の全文は図書新聞HPでお読みいただけます。