『九楊先生の文字学入門』の書評が掲載されました

2014年5月11日の読売新聞に、石川九楊『九楊先生の文字学入門』の書評が掲載されました。

 年賀状の活字の文面に手書きの1行が添えてあると、相手に親しみがわく。多くの人が感じるだろうこうしたことの理由が、本書を読めばよく分かる。書家で京都精華大学教授の著者が同大で行った連続講座に加筆した、書と文字をめぐる濃密な12講である。
 書において表現とは、言葉とは何かを考える第1講「表現」に始まり、かくことの歴史、筆の動きの中にある思考、書を成り立たせる仕組み、書字の一画に潜む豊かな世界を、過去の作品を引用して解き明かす。
 「作品の善し悪しの評価は、作品史、書史の中に置けば自動的に定まる」といった他ジャンルに通じる指摘も多い。手で文字を書くことから遠ざかっていく現代人が手放そうとしているものの重大さにも、改めて気づかせてくれる。

まさしく、本書を読めば、芸術としての書ばかりでなく、書かれた文字に対する見方が変わります。ご紹介ありがとうございました。