書評サイトHONZで『ラインズ 線の文化史』が書評されました!

それぞれの評者がおすすめの本を紹介する書評サイトHONZで、高村和久さんによる書評「『ラインズ』 迷わず行けよ、その線を」が掲載されています。

それ[言葉の記述]は徒歩旅行と航海に譬えられる。記述は、一緒に歩いて進んでいく主観的な体験(徒歩旅行)のようなものから、誰かの体験を上から眺めるスクリーンのような客観性を帯びるもの(航海による移動)になった。

このような、主観的な経験と客観的な認識、選手と解説者の相違のようなものについての意識が、本書には流れている。その例を現実の文化から炙り出していくのが本書の特徴だ。

たとえば、ケルトの編み紐模様やインドの魔除け模様には、悪魔を絡めとる意図がある。おびき寄せられて迷路に絡めとられる悪魔が主観的な視点、それを無限の迷路の文様とするのが客観的な視点だ。オロチョン族の語り部は他の全員が寝てしまうまで話し続け、物語の終わりが誰にもわからないという。これは主観的な視点だ。

本書はさらに「複数の糸と結び目」で情報を表記するインカの「キープ」や、マヤのキチェ族のスカーフなどの「織る」という行為によって生成される紋様、さまざまな系統樹やシュメールの石板、線描画、カリグラフィー、書道などを対象とし、ラインに関する考察が深められる

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