近藤譲『線の音楽』とインゴルド『ラインズ』
河合楽器製作所が発行している雑誌「あんさんぶる」2014年9月号で、アルテスパブリッシングの木村元さんが、インゴルド『ラインズ 線の文化史』を、このほどアルテスより復刊された近藤譲の処女音楽論『線の音楽』とあわせてご紹介いただいています。
楽譜というのは地図のようなものだ。曲の開始から終わりまでを時間をかけずに一望することができ、印象的な部分をひとつひとつランドマークのように確認することもできる。かつて感動したあの演奏、この演奏の記憶は1枚のシートに収斂され、いまだかつて聴いたことのない曲であっても、めぼしいランドマークを辿っていけば、さほど時間をかけずともすでに知っているような気になってしまう。とすれば、音楽は楽譜のなかにあるのか。 音楽を定義する近藤譲のことば、「聴き手の聴覚的なグルーピング作業に支えられる、どこまでも持続する一本の音の列なり」が文中に紹介されています。ご紹介、ありがとうございました! |