瀧井朝世さんの『翻訳問答』書評が配信されました

共同通信の配信で、ライター・瀧井朝世さんによる、片岡義男+鴻巣友季子『翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり』の書評が配信されました。

翻訳とはこんなにも創作性の高いものなのか、とあらためて思う。作家でもある片岡義男氏と、数々の名作を手掛ける翻訳家の鴻巣友季子氏が、サリンジャーやカポーティらの代表的作品のタイトルと本文の一部を“競訳”、それについて語り合う。クールでマイペースな片岡氏と、そこに寄り添いつつ知的に会話を進行させていく鴻巣氏のやりとりが実に楽しい。
(中略)
異国感を出すために地名の表記は発音の正確さよりも字面や響きを優先する、といった話もあり、2人がひとつの単語にどれほど注意深く向き合っているのかがよく分かる。
(中略)
昨今は名作の新訳も増え、旧訳本と印象が異なるケースもあるが、それは単に現代的な言葉づかいに置き換えられたからというだけでなく、訳す人のさまざまな配慮があるからだろう。翻訳小説はもはや訳者の作品だと言いたくなるが、ご本人たちは読者のことを優先的に考え、あくまでも黒子に徹している姿がなんとも格好いい。

ご紹介ありがとうございました!東奥日報(2014年9月14日)ほか、各紙に掲載されています。