「ミステリマガジン」に、松坂健さんの『翻訳問答』書評が掲載されています

「ミステリマガジン」2014年12月号のブックレビューに、松坂建さんによる『翻訳問答』書評が掲載されています。題して「今年もっともスリリングな知的「決闘」」。

大げさに聞こえるかもしれないけど、ことし出版された本の中で、もっともスリリングなものと言ってもいいのではないかと思う。
(中略)
どれも書き出しの一節を競訳するのだが、なるほど解釈の違いはこんなふうに訳文に反映するのか、原著者が醸し出す「空気感」の捉え方の個性といったことが、手に取るようにわかる。
翻訳ということが、すぐれて文学的な「再創造」なのだね。
全体に片岡さんは読者を突き放して訳しても大丈夫、ちゃんと伝わるという意見で、鴻巣さんは読者に親切に寄り添う感じだ。僕は以前、このコラムで、翻訳にはなるべく原文に近く正確に訳す発地主義と読者に近く読みやすくする着地主義のふたつの立場があると論じたことがあるが、片岡さんは着地派、鴻巣さんは発地派の色彩が強いかな。片岡さんは、ある意味、翻訳は「再話でいい」と見切っているところが清々しい。

ご紹介ありがとうございます!