サンデー毎日に『主夫になろうよ!』書評(評者・陣野俊史さん)

サンデー毎日(2015年3月8日号)のSUNDAY LIBRARYに『主夫になろうよ!』(佐川光晴)の書評が掲載されています。評者は陣野俊史さんです。

肩ひじ張らずにやればけっこう楽しいものだ
 『おれのおばさん』シリーズなどで知られる小説家の佐川光晴さんがエッセイを出した。ズバリ、『主夫になろうよ!』
 あ、これはやられた、と思った。佐川さんだけじゃなく、物書きをはじめとする自由業の人は、時間の都合がつきやすい。だから、意外と「主夫」をやっている人は多いと睨んでいる。
 佐川さんのいいところは、肩に力が入りすぎていないところだ。無理をしても長く続かない。奥さんが小学校の先生で多忙な毎日を送っていて、子どもたち二人を育てる必要があるのだから、佐川さんが家の中のことをこなすようになっていったのだが、そのあたりの流れがごくごく自然に記述されている。
(中略)
 随所に名言が。たとえば、「男性中心の社会に歩調を合わせるのをやめたのだから、奇異の目で見られるのは、ある意味当たり前なんだ。だから、多少のつらさは引き受けなくてはならない。そして、そんな負い目はいつか必ず抜け出せる」とか。
 また、長男が大学に入ってアパートを借りたとき、もう自分の作った食事をアイツが食べるのかと考え、不意に悲しくなった、とか。ぐっとくる。

陣野さん、ありがとうございました!
等身大に生きることの魅力が詰まった『主夫になろうよ!』は、働く女性やすべての男性におすすめの一冊です。