朝日新聞夕刊に佐藤幸治先生のインタビューが掲載されました

このほど『立憲主義について 成立過程と現代』を刊行した、憲法学の第一人者・佐藤幸治先生のインタビュー記事「人類の英知・立憲主義、悲劇の背景を忘れるな」が、朝日新聞夕刊(2015年6月1日)に掲載されています。

「遺言のつもりで書いた」と4月末に出版した新著で、権力の乱用を防ぎ人間の尊厳を守ろうとする立憲主義は、人類が長い歴史をかけて確立してきた英知だと強調する。その思いを聞いた。
 1945年8月15日、佐藤さんは8歳。父の隣で正座して玉音放送を聞き、終戦を知った。
 天皇主権下で欧米的立憲主義を採り入れた明治憲法。大正デモクラシーの短い時期を経て、戦争の時代へと突き進み、国内外に未曽有の犠牲をもたらした。
 「大正デモクラシーがなぜこんなに簡単に崩壊し、軍国主義・全体主義になってしまったのか」
(中略)
 佐藤さんによると、現代の憲法(立憲主義)の特質の一つは、政治の行き過ぎから人権を守るために憲法裁判制度を導入したところにある。根底にあるのは政治部門(議会・内閣)が憲法の趣旨にかなうよう活動することへの強い期待だ。
 「議会は、国民の表現の自由に基礎を置く『公開討論の場』の中心。政策の是非に関する様々な意見とその根拠を国民に明らかにする重い責任を負っている」
 気がかりなことがある。憲法9条の下で集団的自衛権は行使できないとする長年の政府解釈を変更した昨年7月の閣議決定、今国会成立を目指すとされる安保法制をめぐる動きだ。
 佐藤さんは言う。「政府がずっと許されないとしてきたことを許されるとするなら、それにふさわしい慎重な手順と説得的な説明が必要だ」
 だが、首相は国会答弁で、「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にあり得ない」と断言する。
 「丁寧な審議を通じて事柄の内容と問題点を国民に明らかにしないままに突き進むとすれば、日本の議会制・立憲主義の将来にどのような結果をもたらすか大変心配している」

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人類の英知・立憲主義、悲劇の背景を忘れるな 佐藤幸治・京大名誉教授