『世界史の中の日本国憲法』の著者・佐藤幸治先生のロングインタビューが掲載されています

終戦記念日の翌日、2015年8月16日の毎日新聞に、『世界史の中の日本国憲法』の著者、佐藤幸治先生(京都大学名誉教授)のロングインタビューが掲載されています。見出しは「憲法は権力者に好き勝手を許さぬルール」。

——立憲主義とは何でしょうか。そもそも、憲法とは何でしょうか。
権力者に好き勝手を許さず、自由で公正な社会をつくるために、基本的なルール、いわば「おきて」を決める。このルールが憲法であり、憲法を土台に政治を行うのが立憲主義です。

——今の憲法を「米国の押しつけだ」と批判する人たちがいます。
現行憲法は、単なる占領政策の産物ではありません。世界史上でも意義深い大戦後の人権思想や平和志向の理念をよく体現しています。そして、国民も70年近く支持してきました。憲政の常道を築いた大正デモクラシーを考えれば、現憲法は「押しつけ」ではなく「復活」というべきです。

断っておきますが、私は憲法を変える必要があるならば、手続きを踏んで変えたらよいと思います。でも、憲法の根幹は安易に揺るがしてはならないと強く考えています。
——変えてはならない「憲法の根幹」とは?
人権や、それを守る政治の仕組みです。さらには戦争こそ立憲主義の“敵”だとして、現代憲法の根幹には平和志向もあります。

自由社会を維持するには土台となる立憲制へのリスペクト(敬意)が不可欠です。しかし、日本では近年リスペクトが希薄です。立憲主義を掲げる代表的な国々は、その根幹を傷つけないよう努力してきました。昨年の閣議決定に始める政府の一連のやり方は、日本の立憲主義にとって憂慮すべきものと考えます。

日本の長期的繁栄のために、立憲主義へのリスペクトをどう保持し、高めていけるか。正念場です。

井上記者の解説は、見出しに「歴代首相指南役 言葉重く」とあります。
憲法とはそもそも何か、『世界史の中の日本国憲法』をより多くの方に繙いていただければと思います。

記事の全文は、毎日新聞HPで読むことができます:「戦後70年:憲法は権力者に好き勝手を許さぬルール 「立憲制へ敬意不可欠」 佐藤幸治・京都大名誉教授に聞く」。