渋沢・クローデル賞受賞、大森晋輔さんのインタビューが掲載されています

2015年9月1日の読売新聞朝刊文化面に、『ピエール・クロソウスキー 伝達のドラマトゥルギー』で第32回渋沢・クローデル賞を受賞した大森晋輔さんのインタビューが掲載されています。

出発点は「モヤモヤや葛藤から自分を救うことだった」。クリスチャンの家庭に育ったが、10代後半から「素朴に受け入れていたもの」への居心地の悪さを感じていた。

進路を決めかねていた大学4年生の秋、たまたまクロソウスキーについての論考を読み、衝撃を受けた。「神の死」つまり自我が解体された状態をどう捉えていくべきかを説いていた。心理状態を言い当てられ、進むべき方向を示されたような気がした。
徹夜で両親に手紙を書いた。揺るぎない信仰を持てなくなったことを打ち明け、迷いをクロソウスキー研究にぶつけたい、と。A4判用紙10枚にもなった。

東大大学院に進学。フランス留学などを経て書き上げた博士論文が、受賞作の基となった。
今後は、系譜や同時代人との関わりを深く掘り下げたい、現代人が抱える問題につなげていきたい……。まだまだ、やりたいこと、やるべきことはたくさんある。

クロソウスキーの思想から、コミュニケーションツールが氾濫している現代社会を読みとく。その眼差しは深い所で本書を通底していると言えるのではないでしょうか。著者の人生の決意と展望のこもった本書を、幅広い方に手に取っていただければと思います(T)