『写真集 花のある遠景』サンデー毎日に書評

サンデー毎日(2015年11月22日号)に、西江雅之『写真集 花のある遠景』の書評が掲載されました。以下、記事を抜粋してご紹介させていただきます。

西江雅之にとって、眼球は露出した頭脳であり、そのシワの中にそっとさまざまな風景を封じこんだ。そして自分の生き方を「明快な妄想」「馬鹿げた努力」と名づけ、風のように落ち着かず、またたえず風のように通過した。
「とにかく、勝手なことをしてきているので、はっきりとした夢を持つこと、他人の何倍もの努力をすることが必要なのである」
死の床にいたときの写真展がもとになり、生涯の旅から選りすぐった約90点が遺著になった。タイトルは彫刻家ジャコメッティの作品の印象から生まれたもので、「風景がどんなに自分の近くにあったとしても、それはしょせん遠景でしかない」ということ。何気ない言葉で怖いことを語り、何気ない風景が夢のありかをつたってくる。

評者は西江先生と親交の深かったドイツ文学者の池内紀さんです。評していただき、有り難うございました。