蜂飼耳さんによる『「生きよ」という声 鮎川信夫のモダニズム』の書評が掲載されました

「図書新聞」2017年7月15日号に、詩人の蜂飼耳さんによる、岡本勝人著『「生きよ」という声 鮎川信夫のモダニズム』の書評が掲載されました。

戦前の『四季』の「抒情派」と『詩と詩論』などの「モダニズム詩の書き手」が、『文芸汎論』では相互に寄稿し影響を与え合っていた点への注目と、そこから導き出された「いわば、入れ子細工的に書き手の諸相が交差しあっていた」という指摘は興味深い。著者は「反『四季』はモダニズムによって可能であり、反モダニズムは『四季』によって可能であったという仮説が成立しはしないだろうか」と、遠慮がちに一つの「仮説」を立てる。まさにその通りだろう。「流動する都市の風景」や鮎川の「抒情」の問題など、著者はさまざまな要素に触れる。後進のためにも、もう一歩の踏み込みを求めたい考察が少なくないが、多くの契機や糸口を用意する書である、と言い換えることもできる。
(中略)
詩への敬意と丹念な記述からなる本書は、これからの読み直しへ、手掛かりをもたらす一冊となるだろう。

ありがとうございました!