管啓次郎さんによる『ウォークス 歩くことの精神史』書評が掲載されました!
比較文学者で詩人の管啓次郎さんによる、レベッカ・ソルニット『ウォークス 歩くことの精神史』書評が、2017年8月19日の日本経済新聞読書面に掲載されました!
歩いてヒトははじまった。永遠の真実だ。人類はアフリカのどこかで誕生し、密林から草原への進出も、全世界への拡散も、すべては歩行とともにあった。その人類史をくりかえすかのように、個々のわれわれは歩みを学んで成長し、日ごとに慣れ親しんだ道を、あるいは未知の街路を、歩きつつ生活する。歩き、考え、発見する。さまよう、立ち止まる。歩くことについては誰もがアマチュアだ。競うべき相手などいない。感覚を全面的にとぎすます歩行とは、生きることそのものだ。こんな面白くて刺激的な本があるよ、と本書翻訳のきっかけをくださったのは、管啓次郎さんでした。「個と社会、歴史と地理、身体と精神をむすびつつ、市民的不服従の伝統を生きる彼女に、アメリカ的知性の最良の部分を感じる」というソルニットの傑作が多くの方の手に届きますように! |