「男性学」の田中俊之先生による、ソルニット『説教したがる男たち』書評が配信されています

「男性学」を提唱している田中俊之先生による、レベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』の書評が、共同通信より配信されています。高知新聞、熊本日日新聞、琉球新報では2018年10月14日に書評面に掲載されています。

女性の直面する困難を解消しようとする潮流の根底には、フェミニズムの思想がある。そのため、改めて「フェミニズムとは何か」を知りたいと考える人も少なくないだろう。現代の日本で高まる関心に、本書はこたえてくれる。
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読み進めていくうちに、大勢の女性が被害者になっているとしても、すべての男が加害者ではないと言いたくなる読者がいるかもしれない。まさにこのような反論に一定の「正当性」を与え、女性差別から目をそらすことを許す文化こそが、ここでは強く批判されている。
著者の言葉を借りれば、「フェミニズムはいままでも現在も、名づけ、定義し、発話し、話を聞いてもらうための戦い」なのである。家庭内の暴力が「ドメスティックバイオレンス」と名づけられて大きな戦果をあげたように、「レイプカルチャー」や「性的特権意識」といった言葉が普及し、日本でも男女をめぐる議論に新たな展開をもたらすことを期待したい。

「前進と後退を繰り返したとしても、フェミニズムを過去から継承し、未来へとつなぐことだけが道を切り開く」と締めくくられています。ありがとうございます。