川本三郎さんの書評『淳ちゃん先生のこと』が掲載されています

発売中の「週刊ポスト」(2019年2月1日号)に、評論家・川本三郎さんによる、重金敦之著『淳ちゃん先生のこと』評が掲載されています。

朝日新聞の編集記者として早くから原稿を依頼していた著者による回想記。人柄を深く知る著者だけに人間味あふれる作家の評伝にもなっている。
(中略)
一九六八年、札幌医科大学の和田寿郎教授が日本ではじめて心臓移植手術をして話題になった時、それを題材に『小説心臓移植』を発表。これが大学病院内で一種の内部告発とみなされ、渡辺淳一は病院内にいにくくなった。そのために作家として生きようと意を決して東京へ出た。
いわば心臓移植事件が作家渡辺淳一を生んだことになる。このあたり組織対個人の永遠の対立が興味深い。このベストセラー作家も初めから順調だったわけではない。筆一本で生きる覚悟を決めて作家修業を続ける若き渡辺淳一を支えたのは筆者をはじめとする出版社の編集者たち。
医学界からは追われても出版界は才能ある若き書き手を受け入れる。今も昔も変わらぬ出版界の良さ。

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