外岡秀俊さんによる『石川九楊自伝図録 わが書を語る』書評が配信されました

共同通信にて、作家でジャーナリストの外岡秀俊さんによる、『石川九楊自伝図録 わが書を語る』の書評が配信されています。岩手日報、福島民友、北日本新聞、南日本新聞、秋田さきがけなどの各紙に掲載されています。

数々の評論で独自の「書史」を確立した書家が初めて自作と人生を語った。孤高の歩みの内実を明かす稀有な記録。(略)
著者にとって「書」とは、書字の源泉からエネルギーをくみ放ち、様式や限界を突き破る挑戦だ。見る人はその果てしない冒険を追体験する。(略)
つまり著者にとっての評論とは、カンディンスキーの「抽象芸術論」やクレーの「造形思考」と同じく、さらなる変革のための足場づくりだった。その意味で本書は、評論と作品双方への最良の手引書になったといえる。
本書を読めば、書家が対峙するのは平面ではなく、紙背に広がる深い歴史や空間とわかる。その紙はコクトーの映画「オルフェ」で亡き妻のいる冥界に入るため、主人公が通過する鏡に似ている。

ありがとうございました。カバーをとった本体の装丁に、急逝した奥さま美那子さんに捧げる作品が使われていることにも触れてくださいました。本書には作品図版も数多く収録しています。