野村喜和夫さんによる『評伝プレヴェール』評
「図書新聞」2012年1月21日号に、詩人の野村喜和夫さんによる柏倉康夫著『思い出しておくれ、幸せだった日々を 評伝ジャック・プレヴェール』の書評が掲載されています。
「枯葉」—コスマ作曲・プレヴェール作詞のコンビが生み出したこのシャンソンの名曲は、その誕生の裏にどのような意想外の逸話を隠しているか、とりわけそして、詩人呼ばわりされるのをきらい、詩集を出すことにもあまり積極的でもなかったプレヴェールから、どうしてまた累計100万部をこえる脅威のロングセラー詩集『パロル』が生まれるにいたったのか、というような、詩人の生涯を彩るいくつかのハイライトシーンが、軽快な筆致で活写されている。まさしくページ措く能わず、である。 と評していただきました。「ジャック・プレヴェールを語ることは、フランスを主舞台とする激動の20世紀そのものを語ることでもあるからだ」との言葉は、まさしく本書を繙けば感じていただけることと思います。 |