轡田隆史さんにジァンジァン狂宴をご紹介いただきました。

週刊現代6月1日号「人生のことば 第百十一回」にてジャーナリストの轡田隆史さんに『ジァンジァン狂宴』をご紹介頂きました。

いまでも渋谷のあのあたりを、酔っ払ってヤクザなことを考えながら歩いていると、砕け散る波の音のような津軽蛇味線が頭のなかに鳴るときがある。あのあたり、つまり東京山手教会のちかに会った小劇場「ジァンジァン」は、1969年夏から2000年ごろまで、サブカルの聖地だった。
劇場の創始者であり、前衛舞台芸術の強力な推進者であった高嶋進さんの自伝的小説『ジァンジァン狂宴』は、文字通りの「狂宴」の日々を描いて、沖縄にも飛翔する、血わき肉おどる精神の冒険物語である。
(中略)
劇場主の高嶋は、目の見えない竹山と出会ったときの最初のことばを、こう記している。「目の見えない人は、眼の見える人よりもよく見えるものがある。人の気持ちってものは、眼の見える人にだって見えるもんでねえ。眼の見える人が、なんでも眼に頼るのは、どんなもんかな」多くの人々のこころを揺さぶった三味の響きは、竹山の真贋が見た、やがて三陸沿岸を襲うことになる大津波の予兆だったのだろうか?
(中略)
15歳から、生きるために門付けして歩いた屈辱と苦難や、大地や海と風と雪のなかから生まれてきた、音と言葉と知性だ。いまも虚空に鳴る三味の音は、次に来る何事かの予兆なのか、それとも東北に生きる人々への励ましのエールなのか?

盲目の三味線奏者・高橋竹山の寸言に迫る全文は、週刊現代6月1日号でご覧いただけます。