沖縄タイムスに『ジァンジァン狂宴』の記事

沖縄タイムス6月8日(土)号にて、『ジァンジァン狂宴』が話題の本として取り上げられました。

著者は、創立から閉鎖まで運営した高嶋氏なので、てっきりことのてんまつを描いたドキュメントかと思い、ページをまくって不意をつかれた。<昭和天皇が死んだ>と始まる小説なのである。主人公了作と名付けられた視点で語られるジァンジァンは、社会を変革する芸術思想であり、様々な困難に対処する、具体的な小劇場運営方法である。しかし何より地下の空間に引き寄せられてくる表現者たちとの関わり合いは、時代の空気をまとった戦後史であり、時に神々しささえ感じられる。アングラ文化の現場報告として読んでも十分価値があるが、しかしこの本の本質はそこにはない。なぜジァンジァンは閉鎖しなければならなかったという、小説でなければ語れない、深い虚無があったのだ。
(中略)
劇場が解体される刹那、何が起きるのか。本書こそが最後のジァンジァン公演なのである。


新城和博さんによる評。舞台に立った数々の夢のようなアーティストたちのこともさることながら、「小劇場を運営する」という現実に目を向けておられ、ジァンジァン終焉への語り尽くせぬ思いを感じさせます。『ジァンジァン狂宴』、どうぞお手にとってみて下さい。