群像〈個人的な詩集〉特集

「群像」2013年8月号の特集〈個人的な詩集〉に、アンソロジーを寄せているフランス文学者の野崎歓さんが、管啓次郎詩集『海に降る雨 Agend’Ars3』より1篇を選んでいます。

アンソロジーのタイトルは「動物詩集」。アポリネール(堀口大學訳)の「蛸」、萩原朔太郎の「蛙よ」、D・H・ロレンス(上田和夫訳)の「蛇」、北村太郎の「冬猫記」、入澤康夫の「わたしの行った国」、それに管啓次郎詩集より第153篇(無題)です。
動物を経由し、動物を信頼して世界を読みといていくのは、子どもがもっとも得意とし、かつ好む思考法であるだろう。つまり動物をうたう詩はポエジーの初源に根ざすものであり、だからこそ、ぼくらの身体の奥深くで眠る童心を、つかのま目覚めさせてくれる効能をもつのかもしれない。