詩月評に『時制論』が取り上げられています
読売新聞2013年12月17日の詩月評に、管啓次郎『時制論 Agend’Ars4』が取り上げられています。評者は野村喜和夫さん。
いきなり原理的な話になるが、詩とは何か。実を言えば、そういう問いにはあまり意味がない。なぜなら、詩は何か実体があるような代物ではなく、むしろいわば厚みのない線であり、たえず何かと何かの境界に生成しながら、つぎの瞬間にはもう別のどこかへと逃れ去っているものなのである。詩人とは、そうした詩の不在を徹底的に生きながら、なおも詩の到来を待つ者のことである。 文末の引用は「LIII」より。ご紹介ありがとうございました。 |