朝日新聞BOOK TIMES 9月号「書店員さんオススメの本」に『〆切本』

朝日新聞広告 BOOK TIMES 9月号「書店員さんのオススメ本」のコーナーにて、丸善丸の内本店 石川康太郎さんに『〆切本』を紹介していただきました。

「人生は締切だ」と言った人がいました。締め切りは日々にメリハリを与える時間の節目かもしれません。そんな「時間」を切り口にした面白い読み物を紹介します。一冊目はその名もずばり『〆切本』。夏目漱石や松本清張、村上春樹といった90人の作家たちによる、締め切りにまつわるエッセーや書簡、日記などを集めた本です。言い訳、現実逃避、失踪、謝罪……、身につまされながら笑わずにはいられません。田山花袋は子どものように妻に甘え、野坂昭如は自分の指を折ってしまいます。谷崎潤一郎の『文章読本』の刊行が延びた時には、文豪が自ら書いた謝罪文を読者に向けて発表しています。若き日の藤子不二雄が鬼編集者の前で徹夜する漫画は晴れ晴れとした読後感。つらい締め切り刺激として楽しめるようになるかもしれません。(以下略)


石川さん、ありがとうございました!



神奈川新聞読書欄に『〆切本』が紹介されました。

神奈川新聞(2016年9月25日付)の読書欄に、『〆切本』の紹介コラムを書いていただきました。

締切めぐる作家たちの戦い
記者の「作家名刺ホルダー」に、取材した多くの作家の名刺を収めている。異色は鎌倉に住んだ胡桃沢耕史。右肩に「稿料格安 締切厳守」とある。「〆切本」を読んで、数十年も前の氏の笑顔を思い出した。
(中略)
遅筆といえば井上ひさしだが、向田邦子も負けていない。山口瞳によれば、向田は「締切日を過ぎてから書き出すというのだから恐れ入ってしまう。」新人時代からそうだとは、確かに恐れ入る。
胡桃沢は直木賞受賞まで長年、苦労した。原稿を持ち込んでは、冷たくあしらわれた。だから「持ち込み三十年時代の恐怖症は抜けず、必ず二日前には(原稿を入れる)。編集者に心配かけるなんて大胆なことはとてもできない」。
「締切厳守」の背景には、苦節の時代があったのだ。


筆者は、神奈川新聞記者の服部宏さん。ありがとうございます! 
「〆切厳守派」の胡桃沢耕史先生の名エッセイも収録されている『〆切本』は、好評発売中です。

『産経新聞』読書欄に『〆切本』をご紹介いただきました。

産経新聞(2016年9月25日付)の読書欄にて、呉智英さんによる『〆切本』の書評が掲載されました。


大家も文豪も冷や汗を流す
 『〆切本』とは奇妙な書名だが、文筆家が原稿の〆切に苦しむ話をまとめたものだ。あの大家、この文豪が、みんな〆切に悪戦苦闘している。私は昨春事故で入院して初めて原稿を落としたが、それ以外は〆切はほぼ守っている。私のような小物が〆切を守らないと、執筆依頼が来なくなる。それが心配なのだ。小物は気も小さい。

 しかし、本書を読むと、大家、文豪も、平然と〆切破りをしているわけではない。みんなびくびくして冷や汗を流している。これだけは小物も大物も一緒で面白い。

 最初に登場するのが田山花袋。内弟子の女性に横恋慕した卑小な自分を描いた『蒲団(ふとん)』の作者だけに、〆切に苦しむ情けない自分が自虐的ユーモアで巧みに描かれている。

 しかし、この手のユーモアとなると、やはり内田百閒である。年の瀬、金の工面をしなければならない。原稿を書くという約束で雑誌社から金を借りる。さて原稿を書くとなると、電気暖炉を買わなければならない。電気暖炉を買ってみると、空気が乾燥しすぎて体調が悪くなる。「その日もその晩も、結局仕事はなんにも出来なかった」。そんなことにふりまわされているうちに「除夜の鐘が聞こえ出した」。いやはや。
 胡桃沢耕史は「〆切は決してのばさない。持ち込み三十年時代のキャンセル恐怖症は抜けず、必ず二日前には入れる。編集者に心配かけるなんて大胆なことはとてもできない」。清水正二郎名の不遇時代の記憶が脳裏にこびりついているからだ。

 マンガ家たちによるマンガエッセーも3篇収録されている。藤子不二雄(A)『まんが道』の中の一章、長谷川町子『サザエさんうちあけ話』の中の一話、岡崎京子『セカンドバージン』の中の小品である。どれも私は既読であり、どれも面白いが、こういうものはやはり長谷川がうまい。 社会心理学者・樋口収「勉強意図と締め切りまでの時間的距離感が勉強時間の予測に及ぼす影響」なんていう学術論文もある。夏休みの終わりにあわてるのなら、なんで初めに。真面目な研究である。

呉さん、まことにありがとうございます。書き手の苦悩とユーモアが凝縮された『〆切本』は、全国の書店にて好評発売中です。

web版「考える人」の、「編集長河野通和の今週のメルマガ」にて『〆切本』をご紹介

新潮社「webでも 考える人」の、「編集長河野通和の今週のメルマガ」にて『〆切本』をご紹介いただきました。

傑作誕生の舞台裏
「この本、絶対に気に入ると思いますよ」と差し出された1冊は、はたして後を引く味わいの本でした。題してズバリ、『〆切本』。

 明治の夏目漱石から、現代の村上春樹にいたるまで、作家と呼ばれる人たちが「締切」とのいわく言いがたい関わりを、飾らず、衒(てら)わず、ありのままに綴ったエッセイ、日記、手紙、対談、漫画、はては「謝罪文」までを集めた90人、94篇のアンソロジーです。

 表紙やカバー、見返しに抜書きされた、書き手の呻(うめ)きとも愉悦ともつかないような、数々の名セリフ。切羽詰まってこんな肉声を吐かせるところに、「締切」という縛りの本領――尋常ならざる不思議な力を感じます。
(中略)
どれもが、「あるある」と頷きたくなる事例ばかり。仕事柄、無関心ではいられないテーマだけに、すでに個人用フォルダーにストックしていた文章もいくつかありました。しかし、初見の「絶品」も数多く、悲喜こもごもの実録と、そこに刻まれた名言至言の楽屋裏を妄想たくましく推量しながら、ゆっくり堪能した次第です。

「締切遅延組」の筆頭格で、数々の伝説を打ち立ててきた大物作家の言行録は、いつ読んでも滋味深く、切なさ、いとおしさがこみ上げます。さりとて律儀な「締切厳守組」が優等生でつまらない、といった評価も当てはまりません。締切という制約があってこそ知る、あまりに人間的な作家の素顔に、得も言われぬ面白さ、個性の深さを感じます。どんな泣き言にも恨み節にも、思わず威儀を正して聞き入るのは、そこに真剣さがあるからです。(以下略)

河野さん、ご紹介まことにありがとうございます。なんと、『〆切本』に関する記事は、来週配信号(後編)へ続きます。ぜひ、お楽しみに!

全文はこちらからお読みいただけます。⇒「考える人 編集長河野通和の今週のメルマガ」

週刊文春に『〆切本』をご紹介いただきました。

週刊文春(2016年9月29日号)、「文春図書館」のコーナーにて、『〆切本』をご紹介いただきました。

夏目漱石から西加奈子まで、古今の九十人の作家の、〆切についてのアンソロジーだ。
菊池寛は「骨を刻むやうな苦しみ」と苦悶を綴り、高見順は日記に「書けぬ。あやまりに文藝春秋社に行く」とあけすけに書き、エラい文豪たちも、のたうち回りながら名作を生み出していたことがわかる。
中には編集者は敵か味方かと考察する文章もあり、〆切をめぐる悲喜こもごもに思わず笑ってしまう。

ご紹介、まことにありがとうございます! 

TV Bros.に『〆切本』が紹介されました

TV Bros.(2016年9月24日号)のBro COLUMNにて、『〆切本』をご紹介いただきました。

かつてこれほどまでに惹かれるタイトルの書籍があっただろうかいやない(即答)。帯に並んだ作家陣の名は夏目漱石谷崎潤一郎江戸川乱歩川端康成稲垣足穂太宰治田山花袋島崎藤村泉鏡花志賀直哉梶井基次郎……と、まさに文壇ドリームチームといった顔ぶれ。
(中略)
やがて時は経ち。憧れの「〆切」に追われる身となった今では、幼少期の自分のほっぺたをちねり倒してやりたい気分ではあるが、何はともあれ、作品を要求される、急かされるというのは嬉しい事である。
というのも、何がしかの創作で身を立てる者は大方、〆切に追われるようになる前に「〆切がないのにモノを作る」時代を経ているからこそ、今〆切のあることをありがたく思うのだ。

ご紹介してくださったのは、志磨遼平さん。ありがとございます!


サンデー毎日にて松浦弥太郎さんに『〆切本』をご紹介いただきました。

サンデー毎日(2016年10月2日号)の「本のある日々」のコーナーにて、松浦弥太郎さんに『〆切本』を取り上げていただきました。

まあ、何が面白いかと言うと、強いであろう人の弱さがチラ見できるというか、そんな人の「ごめんなさい」「見逃して」という姿勢くらい愉快なものはない。しかも、名士と呼ばれる作家が原稿が書けないという、ありえない弱音というか、ある種の苦労話を纏めたのが『〆切本』だ。よくぞ90人もの作家の〆切ネタがあったものだと感心した。
僕も物書きのはしくれだからよくわかるのだが、書けない時はたしかにある。けれども、書けないときに、書けないことを絶妙に書くという離れ業を身につけているのが名作家であり、しかもそれが、抜群に面白いというものを『〆切本』が証明してくれている。


『強父論』(阿川佐和子著)から「父親のこわさ」についての流れから触れてくださいました。
「書けない言い訳」すらも抜群に読み応えのある『〆切本』は、全国書店にて好評発売中です!

週刊朝日「ベストセラー解読」にて『〆切本』を取り上げて頂きました

週刊朝日(2016年9月30日号)「ベストセラー解読」のコーナーにて、長園安浩さんに『〆切本』を取り上げていただきました。

人生の小さな関門
この本には明治から現代までの名だたる作家、詩人、学者、漫画家ら90人が綴った〆切にまつわる話、94篇が掲載されている。出典はエッセイ、対談、手紙、日記まで及び、どの文章にも隠しきれない本音がほとばしる。
(中略)
編集者との間に設定された〆切は、当然ながら大事な約束である。だから、破るとなると心苦しい。心苦しいから言い訳も考える、あるいは唐突に創作意欲に火がつき、遅ればせながら執筆に没頭する。そして、自分でも想像だにしなかった傑作をものしたりする。
〈仕事はのばせばいくらでものびる。しかし、それでは、死という締切りまでにでき上がる原稿はほとんどなくなってしまう〉
外山滋比古のこの文章は至言だ。〆切は人生の小さな関門で、生きている間はずっと付き合うしかない……。

長園さん、ありがとうございました。
人間と〆切ののっぴきならない関係が浮かび上がる『〆切本』は、おかげさまで好評発売中です!

GINGER11月号ブックコーナーに『〆切本』ご紹介記事

GINGER11月号のBOOK欄にて、『〆切本』をご紹介いただきました。

〆切が名作を生む!? 作家ならではの弁明集。
集めに集めたり。夏目漱石から現代の作家まで、締切を守れなかったことに関する弱音や言い訳集だ。体力のせいで根気がつづかないと言う谷崎潤一郎、締切前に書き上げ「早くてすみません」が口癖だった吉村昭。作家と編集者のあるべき関係を説き、山田詠美さんの弁を引用してホロリとさせる川本三郎。植字(いまは印字)の職人さんを気遣う漱石と村上春樹の共振性に驚く。

評してくださったのは、温水ゆかりさん。ありがとうございました!




『トランプ現象とアメリカ保守思想』、朝日新聞に書評が掲載されています

「朝日新聞」2016年9月11日付の書評欄に、会田弘継著『トランプ現象とアメリカ保守思想』の書評が掲載されています。評者は朝日新聞論説主幹代理の立野純二さん。
どの国にもその成り立ちや過去に由来する葛藤がある。どれほど時代が変わっても拭えない課題があり、歴史の深層を貫く伏流水のように幾度も表出する。
米国の場合、それは人種問題である。民族や宗教ではなく、自由と平等という理念を土台に出発した移民国家は、その建前と現実の間で揺れ続けてきた。
米社会を席巻するトランプ現象の不気味さは、その宿痾の悩みを呼び覚ましていることにある。
(中略)
政治家なら命取りになるはずの差別発言を、人気取りの大衆扇動に逆用する。トランプ氏は白人労働層の怒りを味方に、政治モラルの再定義を進めている。
「この大統領選を経てなお、アメリカはアメリカたり得ているだろうか」。米国を長年見つめる熟練記者の著者は深く憂えている。
社会の多元化を拒む反動思想は、どう受け継がれてきたのか。それを探るために本書は、1950年代から確立される米国近代保守の思想をたどり、トランプ氏出現の脈絡を考える。
(中略)
南北戦争期の南部に巣くった思想こそが、今の現象の源流ではないかとの仮説を示す。それは「人種秩序」を基盤とする復古的な階級社会を求める政治運動である。
トランプ氏躍進が始まった昨年は、南軍の降伏から150年。米国の論壇では「戦争は終わっていない」との論文が注目され、今も脈々と続く人種間の闘争が盛んに論じられた。
11月の選挙の行方は見通せない。ただ、結果を問わず、トランプ現象の病原がこれからも漂い続けることは間違いない。
トランプ候補をめぐる保守政治家たちの言動、さまざまな論考を追うと、いま、とても大きな動きが起こっていることが見えてきます。本書をアメリカ社会の行方を考える一助として、より多くの方に手に取っていただければと思います。