路地に花咲く
鈴木サダ子歌集
解説・小高賢
本体:1890円(1800円+税) ISBN:978-4-903500-23-2
年なれば外に働く要なきも不安はありて求人欄みる
子と二人映画に行けばいつしか立場変りて券買いくれぬ
二人居に慣れし今宵を老夫は親のつとめの終りしをいう
貧しかりし幼き日持つ二人にて遠き痛みを語るイブの夜
会い会うは句読点に似て明日よりまたそれぞれのひたすらな道
基地の町・立川に起居しながら、
つむがれた504首。
よみがえる昭和の記憶。
「作者は、折に触れて思い出す。まるで自分を励ますように歌う。
読み手はそこに感動する。じーんとくるのである。……
短歌は、庶民がもちえた生きる手かがかりだったのではないか。
そのことの意味の大きさを歌集『路地に花咲く』はよくしめしている」
(小高賢・本書解説「ひたすらな道」より)
[著者紹介]
鈴木サダ子
1924年生まれ。50歳を過ぎて短歌をつくりはじめる。
デザイン・鈴木一誌