藤田さんは、日本でもっとも忙しいフォントデザイナーの一人です。フォントワークスという会社で、つねに複数の書体を開発中。その藤田さんの講義は、書体の身体検査……いや、書体のレントゲン写真撮影というべきかもしれません。書体を支えている、ライン、骨組みが、あらわに見えてくるからです。ヒラギノ、リュウミン、小塚、イワタ……
カッコいい文字は、どのようにつくられるか。惜しげもなく、公開しています。
たとえば、「女」という漢字。開発の際に留意したことを縷々説明したうえで、自らデザインした女というフォントをこう表現します。(こうして)「腰が低い重心の文字でありながら足が長くしなやかな女になっていると思います」
ほとんどフェチシズムの世界です。しかし、デザインは、こうして先に進んで行く、ということがわかります。神は細部に宿るということが、よくわかります。