第94回 サイン会とトークショー、消費税の値上げ、ピッツェリア・ドォーロ新橋、プロ野球開幕、自動車免許更新

×月×日 2月14日に八重洲ブックセンター本店で開かれるはずだった『食彩の文学事典』(講談社)刊行記念のトークショーとサイン会が、大雪で中止となり、約ひと月遅れでようやく開催の運びとなった。
 お相手の君島佐和子「料理通信」編集長が、うまく話を運んでくれたので、気軽に話ができた。高校時代の同級生だった岡晴夫慶応大学名誉教授(中国文学)と50年ぶりに邂逅。
 テニスの仲間や、大学のゼミの後輩、中学時代の級友も顔を見せてくれた。たまたま刊行時期が近くなった『ほろ酔い文学事典』(朝日新書)の担当者、山田智子さんと元編集長、岩田一平さん。ポルトガルワインの川西和世さん、ペルノリカールジャパンの宇田川妙子さんなどワイン仲間も。
 終わってから、講談者の担当者と銀座の「いまむら」で打ち上げ。桜鱒とタラの芽の天ぷらに春を感じる。

×月×日 消費税値上げを前に、買いだめの傾向がある。地球温暖化対策税の実施と重なるので、ガソリンスタンドはどこも満員。
 近くで利用しているガソリンスタンドが次々に閉店していく。よほどに割の合わない商売なのか。あるいは乱立し過ぎたのかもしれない。
 ところで、4月1日から、3月まで1,000円だった商品に、1,080円の値札が付いたり、1,050円に改められているようだが、いずれも便乗値上げだ。厳密に言うならば、3%の値上げ幅は、28.5円。四捨五入で30円の増なら許される計算だ。
 郵便料金の封書の82円は許されるが、はがきは、51円で良い。

×月×日 新橋のピッツェリア・ドォーロで会社の後輩たちと。リーズナブルなイタリアワインとピッツァなど本格的なイタリア料理を構えることなく楽しめる。
 パスタはアカザエビのリングイネとジャガイモのニョッキが良かった。デザートのカタラーナは秀逸。
 栄転や左遷など人事異動の季節。驚いたのは、店内の一郭で十数名の団体が送別会を開いていた。個室とか、貸切りとかにすればよいものを。女性は、2、3人。さすがに、「一本締め」まではやらなかったものの、スピーチや謝辞など我が物顔。
 アベノミクスの恩恵にあずからず、つつましく営んでいる企業がまだまだ多いということがよく分かった。

×月×日 プロ野球が開幕した。野村克也氏に言わせると、面白いのはパ・リーグとのこと。テレビ各局が、こぞってパ・リーグの試合を中継するようになると、さらに人気が高まって面白くなるのだけれども。
 そのパ・リーグだが、下馬評通りソフトバンクホークスと東北楽天イーグルスが快調なスタートダッシュを切った。読売ジャイアンツに対抗できる補強資金をもつ球団は、IT関連企業しかないということだ。

×月×日 自動車免許の更新で三軒茶屋の世田谷警察署へ。免許を取ったのが1959年だったから、半世紀以上も前だ。自動2輪が付いている。最初は「小型」だったが、小金井の試験場へおもむいて、ビュイックか何かのアメリカの大型車に乗って、限定解除となった。もし、16歳の時に取得していたら、第2種免許ももらえていた。だからと言って、別にどうこうというわけでもないのだが。(14・4・2)

重金敦之(しげかね・あつゆき)

1939年東京生まれ。元朝日新聞社編集委員。「週刊朝日」編集部在籍時に池波正太郎、松本清張、結城昌治、渡辺淳一など多くの作家を担当した。大学教授を経て、文芸ジャーナリスト。食の分野にも造詣が深く、料理に携わる人たちからの信頼も厚い。日本文藝家協会、日本ペンクラブ、食生活ジャーナリストの会、各会員。『すし屋の常識・非常識』(朝日新書)のほか、『作家の食と酒と』『編集者の食と酒と』『愚者の説法 賢者のぼやき』(いずれも左右社)。最新刊に『食彩の文学事典』(講談社)、『ほろ酔い文学事典』(朝日新書)。