第4回 はや秋の種まきの時期が迫ってきた

前回のころは7月いきなり訪れた猛暑に参っていたけど、その後、冷害が心配されるほど涼しく雨がちな2週間があり、8月2週目から再び連日の猛暑日カラカラ天気になって今に至る……とグッタリしているうちに8月も終わってしまった。

畑は、春に植えたものが終盤にさしかかり、秋冬に向けた準備や種まきが始まった。そこで今回は春夏の作付けを振り返り、秋冬の計画を書こうと思う。

私の畑は、東西14メートル南北16メートルほどの四角形から、南西のカドを三角に切り落とした格好だ。切り落とされて狭くなっていく南側4メートルほどは東西に畝を作り、のこり北側12メートルの長方形部分は7区画にわけて南北に畝を作っている。このうち2区画をナス科(ジャガイモ、トマト、ナス、ピーマン)にあてるなら、連作障害を避けるため同じ場所での栽培を3年は控えることができるだろう、という目論見で。家庭菜園くらいでは、また土を健康に保てば、連作障害はたいして問題にならないという意見も見かけるから、先々どうするかわからないけど。

さて、春に植えたものとその結果は……。
区画1、ジャガイモ。遅霜に当たったり4・5月雨が少なかったりしたせいか、3kgの種イモが12kgほどにしかならなかったのは残念だけど、虫食いや病気が少なく美味しく食べている。掘ったあと耕して透明ビニールをかけ、太陽熱消毒(地温を60度とか70度とかに上げて雑草の種と虫を殺す)していた。先日ようやくニンジンの種を蒔いた。
脇っちょにツルムラサキと空心菜も植えてある。必要よりだいぶ多い6株くらいずつ植えてワサワサ繁ってるので、気が向いたら摘むだけ、放ったらかし、でも元気。
〈雑草のように繁った空心菜とツルムラサキ。奥は太陽熱消毒中〉

〈雑草のように繁った空心菜とツルムラサキ。奥は太陽熱消毒中〉


区画2、カブ、大根、小松菜のアブラナ科は初期のカブ以外は揃って虫食いがひどく食べる気になれず、ずいぶん畑で腐らせた。葉に、ごく細かい、直径1ミリ無いような穴が無数にあいた。大根は固い土に負けず結構まっすぐ大きく作れたものの、一気に食べられないから畑においておくうちに、首もとはダンゴムシ集団が?クレーターのような大穴を掘り進み、地中部分には毛穴ほどの黒く小さな穴がこれまた無数にあいてしまって美味しくなくなった。目に見えないほどの虫だか菌だかが食い進んだ跡に思えるこれは、なんなんだろう……、キタネグサレセンチュウ?
そんな次第でアブラナ科には割とウンザリしてしまったんだけど、秋冬のほうが虫害少ないかもしれないし、防虫ネットを目合いの細かいものに変えて再挑戦しよう。冬こそ大根もカブも食べたいもの。
〈ダイコン最初の収穫。このころはまだ被害少なかった〉

〈ダイコン最初の収穫。このころはまだ被害少なかった〉


区画3、オクラ、ズッキーニ、キュウリ。ナスとピーマンの苗を作り過ぎた反省から、オクラとズッキーニの苗は最小限を時期遅めで育てたが、ちょっとやり過ぎた。オクラが採れはじめたのはつい先日、ズッキーニにいたってはお化けのように繁っても未だ一本も採れず……、師匠には「暑くなるとズッキーニはダメだよ」と言われるし、作らなくても研修先の余りで食べ飽きたし、さっさと見切って潰しちゃおうか、と思っていたら、お盆過ぎになって数個の実を発見。「味の良さでも知られます」というズッキーニ・ココゼリを少しでも食べたいと俄然欲がでたところ。
キュウリ6株は食べきれないほど採れ、また収穫が追いつかず、良いのは人にあげ、大きくなりすぎたものを必死に食べる日々だったが、8月下旬になると急速に元気なくなった。乾燥もあるけど、元来あまり長くは収穫できないものらしい。来年は2株ずつ時期をずらして植えよう。
〈ズッキーニがこんな巨大になるとは知らなかった。これで3株〉

〈ズッキーニがこんな巨大になるとは知らなかった。これで3株〉


区画4、サツマイモとカボチャ。サツマイモは9月半ばに掘るまで放任中。カボチャは16個採れた。まだ花が咲いているけど、次の白菜を蒔くためにはそろそろ片づけなければ。
〈サツマイモ〉

〈サツマイモ〉


区画5、ミニトマト、ピーマン、ナス。ミニトマトとナスはたっぷり美味しく食べられた。暑い畑の作業中に摘んで食べるミニトマトは体に染み通る。しかしキュウリ同様、打ち止めっぽくなってきた。暑いうちは食べ続けられるといいなあ。来年の課題。
ナスはまだまだ採れそう。
ピーマンは苗を定植して以来、なぜか一貫して元気がない。草丈は寸詰まり、実も小さく固く、とにかく伸びやかさがない。どうせトンジーは絶対食べないし、私もぜひ食べたい野菜じゃないから、つい手をこまぬいて収穫もせず今に至る。苗は元気だったのになあ。
〈枯れゆくミニトマト。一度崩れた支柱を四隅から引っ張って辛うじて維持している〉

〈枯れゆくミニトマト。一度崩れた支柱を四隅から引っ張って辛うじて維持している〉

〈ナスは好調〉

〈ナスは好調〉


区画6、大豆と落花生。元気に育っているけど、どちらも私の不勉強でロクに収穫できないかもしれない。
大豆は品種によって蒔く時期が全然違うことを知らず、7月半ばに蒔くべき晩生の品種を早々と5月に蒔いてしまった。花が咲いても、夜が涼しくなる頃でないと実にはならないと最近知ったが、すでに花の盛りは過ぎている……。
落花生は花が咲く前に株元に土を寄せるべし、と花が咲いてから知った。受粉した花が茎を伸ばして土に潜り、実をつけるので、土が遠いと辿り着けないわけだ。そう、辿り着けなかった花が沢山垂れている……。
〈大豆〉

〈大豆〉


区画7、ゴマ。元気によく育っている、ように見える。3回蒔いて根切り虫と根比べした成果であり嬉しい。今はカメムシに実を吸わせないよう、水を入れたペットボトルで捕殺の日々。「シッポのある芋虫」(スズメガの幼虫)も捕殺対象だけど、小指ほどあってハサミでチョキンしても体液がドロリと気持ち悪く、フンや食痕があっても深く追求できない……。幸いひどい被害は出ていない、と思う。
〈ゴマの可憐な花〉

〈ゴマの可憐な花〉


区画8は形も面積も半端で、なんとなくゴチャゴチャ植えている。ネギ、シソ、エゴマ、モロヘイヤ、ツルムラサキと空心菜、隅にヒマワリ4本。
ネギは春から初夏まで根切り虫の猛攻にあい、100以上あったはずの苗が30本ほどになってしまった。まあこの先は波乱なかろうから貴重な生き残りをありがたくいただこう。
シソは強い。定植以来はかばかしくなかったのが7月半ばから盛り返してワサワサに。家の庭先に植えた3本など、あっというまに食い尽くされて主枝だけになったのに復活した。何もせず梅干し、シソジュース、薬味には充分足りる。
モロヘイヤも放ったらかし。育苗中は朝夕の水やりが欠かせなかった(すぐ萎れる)のが嘘みたいだ。きっと「食べない!」と宣言されるに違いないと思っていたのに、トンジーが平気で食べたのも嘘みたいだ。まだ半信半疑。
エゴマもずいぶん苗を齧り倒された。何もかも根切り虫のせいにしていいんだろうか。最近大きくなって何株か倒れてしまった。遅まきながら支柱を立てよう……と何日も思っているところ。シソと交雑するから300メートル離せと言うがこの畑では無理だし、開花時期が違うから大丈夫という意見も見たので間近に植えてある。確かにシソは花をつけているけどエゴマは気配もない。シソの種を取る気はないから今のうちに花を摘んでしまえばいいんじゃないかな。
〈エゴマなどごしゃごしゃ〉

〈エゴマなどごしゃごしゃ〉


半年ほどやってみてわかったこと。このように16種類植えて、それでも「何も食べるものがない!」時期がある。いまは研修先で野菜をもらうから、野菜をほぼ買わずに済んでいるけど、ほんとうに年間通して自給するのはなかなか簡単じゃない。収穫期が偏らないよう作物を組み合わせ、それも一時期に2、3種類の野菜では侘しい食卓になってしまうから30種類くらいは作る必要があるだろう。
その一方で採れるときはドカンと採れて食べきれず、ナス、トマト、キュウリを友人知人に着払いでもらっていただいた。送料というハードルが身に染みた。60サイズ、ヤマト運輸持ち込みで都内まで640円。ナス・キュウリ各5個+両手に載るくらいのミニトマトの代金としては高くないと思うし、喜んでもらえたようだ。しかしクール便210円を利用すると割高感がでてしまう。だから萎れやすい菜っ葉なんかは送れない。
それに今はいいとしても、これでは私の収入はゼロだ。小規模な有機農業というとお野菜セット宅配のイメージだったけど、これは難しいなあ、と今のうちにわかって良かった。

さて、秋冬に作る予定なのは、大根、カブ、小松菜、春菊、ほうれん草、人参、玉ねぎ、小麦、ニンニク、白菜、春に向けてキャベツとエンドウ豆。9月の種まきラッシュに乗り遅れないよう頑張らないと。

付記:次回更新は9月下旬の予定です。