第6回 エゴマの選別

ずっと放置していたエゴマの種取り・選別に着手した。ゴマは大分前に種を取ったのだけど、選別の途中で止まっている。
エゴマ。シソの仲間だけど種から油を採ったりゴマのように食べたりする。葉はシソのように使える。
エゴマ。シソの仲間だけど種から油を採ったりゴマのように食べたりする。葉はシソのように使える。
ゴマもエゴマも、作るのはいいけど採ったあとが大変だよ〜と各方面で見聞きした。しかしそういう作業は苦にならないほうだし、油の自給はぜひ実現したいので、どちらも多めに作ってみた。……で、やってみての感想は、自家用ならまあできる、けど売る量と質ではとてもやりきらない、となった。

種取り・選別の手順は、まず刈り取った株を10日ほど干す。しっかり乾いたらバットや角材で叩いて種を鞘から弾き出す。粗いフルイで大きなゴミをとり、細かいフルイで小さなゴミをとる。さらに、種と同じくらいの大きさのゴミを風で吹き飛ばす(唐箕があればよし、なければ扇風機とか口で吹くとか……)。さらに、水で洗って中身のスカスカな種を除き、ザルなどに広げて乾かす。
これを読んだだけでウンザリする人もいるかもしれないが、繰り返すけど、私は苦にはならない。
しかし……、これだけやってもゴミは残る!ということがわかってしまった後、さすがに幾らかヤル気が薄れたのは否めない。

所詮大きさと比重で選別するので、どちらも種と同じくらいの不純物は残るわけ。たとえば、黒ずんでる種は苦くて匂いも悪いけど容易に取り除けない。聞いた話だと、大量産地では「色で一粒ずつを選別する機械」を使うらしい。なにそれすごい。いかにも高価そうで、大量生産でなきゃ引合わなかろうし、それだけ集約したらカメムシ・ゴマムシも大量発生するだろうから無農薬は無理そうだなあ……。

それで結局、業を煮やして、小皿にひとつまみ取っては指先でゴミをはじくという愚行を始めてしまった。だってどうせ手間かけるのにイマイチな結果じゃ徒労ってものだ。手間がかかるからにはゴミの混じらないキレイなものだけを集めたい。
こういう感じでチマチマと……
こういう感じでチマチマと……
写真は綺麗になったエゴマ。フライパン1杯につき、手で除いたゴミが小皿に1杯。たったこれだけとも言えるし、大半は萼や葉の欠片で食べて構わないようなものだ。けれど、時折ムシの死骸やフンもあるので油断できない(それだって別に毒じゃないけど)。
写真は綺麗になったエゴマ。フライパン1杯につき、手で除いたゴミが小皿に1杯。たったこれだけとも言えるし、大半は萼や葉の欠片で食べて構わないようなものだ。けれど、時折ムシの死骸やフンもあるので油断できない(それだって別に毒じゃないけど)。
この仕分けにざっと3晩(ゴマは手付かず)。また繰り返すけど、その手間自体は、私は構わないんだ。もともと、絡んだ糸をほぐしたりセーターをほどいて編み直したり玉ねぎを2時間炒めたり好き好んでやってるんだから。
しかし売るとなれば3日じゃすまない。なんなら冬中夜なべして、幾らにもならないってことになるだろう。国産ゴマの流通ほぼゼロ、しかし自家用には大抵作ってる、という現状に深く納得した。

国産の炒りゴマは30〜50gで400円、ゴマ油160gで2000円あまり。一般に流通している製品のざっと10倍の価格、うちの家計ではとてもとても手が出ない。それでもなかなか引き合わないし買い手も限られるから生産されないわけだ。
主要産地、中国、インド、アフリカの、価格差と輸入コストから考えれば恐らくは日本の20分の1以下の収入で暮らす人々、集約生産による環境負荷(ただし、もともと暑い地方の作物だから作りやすそうではある)を思うとゴマを噛む歯がギシギシ軋み、油に血の色が見える。でも使うけど。そう簡単に油なし生活には戻れない。

少々のゴミ入りは気にしない、特に美味しく食べたいときの分は自分でゴミを取る、っていう売り方なら、まあ買える値段でできる気がするんだけどな。昔はきっとそうだったと思うよ。豆だって買ってきたら掃除するもんだったんじゃなかったっけ?

さて、あとゴマと大豆をやらねばならぬ。

次回更新は、12月上旬の予定です