みんなの「わがまま」入門

みんなの「わがまま」入門

身近な「わがまま」と社会をゆるやかにつなげ、意見の異なる人々と、社会をつくるための入門書。

書誌情報

定価
1,925 円(税込)
電子書籍価格
1,925 円(税込)
ジャンル
刊行日
2019年04月30日
判型/ページ数
四六判 並製 276ページ
ISBN
978-4-86528-230-6
Cコード
C0036
重版情報
6
装幀・装画
寄藤文平+古屋郁美(文平銀座)/装幀

内容紹介

“権利を主張する”は自己中? 言っても何も変わらない? デモや政治への違和感から、校則や仕事へのモヤモヤまで、意見を言い、行動することへの「抵抗感」を、社会学の研究をもとにひもといていく、中高生に向けた5つの講義。

目次

はじめに

◎1時間目 私たちが「わがまま」言えない理由 
わがまま=自己中?
  日本が30人の教室だったら/「ふつう幻想」が「ずるい」をつくる/わがままは自己中ではない
意見を言うと浮いてしまう?
  ふつうと平等はどこへ消えた?/グローバル化で「ばらばら」に/私のわがままはみんなの「それな!」/今のわがまま・昔のわがまま/違いからはじめて同じ根っこを探す/私、別に「かわいそう」じゃないし…

エクササイズ1 その人になってみる
エクササイズ2 あだ名ワークショップ

◎2時間目  「わがまま」は社会の処方箋
「わがまま」批判はどこからくるの?
  わがまま下手な日本人/「批判するからには、別の案があるんだよね?」/「社会のためとか、意識高いよね(笑)」/「社会運動って、迷惑じゃないですか?」/「価値観の押し付けでしょ?」/「自己責任じゃないですか?」
それで、結局意味あるの?
  わがままはきっかけづくり/自己満足でもいい/「わがまま」はアイドルの出待ち?/長い目で見てみる

エクササイズ3 20年前と今を比べてみる
エクササイズ4 変化を説明してみる

◎3時間目 「わがまま」準備運動
どこまで「わがまま」言ってもいいの?
  アウトなわがまま・セーフなわがまま/わがままの背景を考える/わがままの落とし所?
伝え方が悪いと、話を聞く気になりません
  過激な表現にひるまない/「おうち語」化に気をつける
「〇〇派」を超えて言葉を伝えよう
  知らない人に教えてみる/イベントを大事にする/いろんな大人に会う/大学に行ってみよう/「中立」も「偏り」も、そんなにこだわることじゃない/「うちの地元に大学はねえよ」/人をカテゴライズしない

エクササイズ5 「おうち語」を翻訳する

◎4時間目 さて、「わがまま」言ってみよう!

社会的「わがまま」のススメ
  モヤモヤで「わがまま」キックオフ/わがままは、直接相手に言わない/伝えるための工夫/趣味の雑誌を読もう

もっと気軽にできる方法はありませんか?(やっぱり恥ずかしいし)
  ちょっと文化系なわがままが好きな人に/代わりのものをつくってみる/買う・選ぶもわがままのうち/こっそりやってみる

気が向かないときはやめてみる
  遠くに行ってやってみる/うまく行かなくても気にしない/自分をカテゴライズしない

エクササイズ6 モヤモヤするものを探す
エクササイズ7 署名を呼びかけてみる!

◎5時間目 「わがまま」を「おせっかい」につなげよう

他人のことでも「わがまま」言っていい
  「うち」と「よそ」はつながっている?/よそ者だからできることがある/よそ者がいると「その人」が目立たなくなる/よそ者資源が役に立つ/だれだっていつかはよそ者になる。でも、それでいい/わがままで遊ぼう!

おわりに
本書に出てくる読みもの一覧
「わがまま」入門ブックリスト

『みんなの「わがまま」入門』に関する情報

著者プロフィール

富永京子 (トミナガ・キョウコ)

1986年生。立命館大学准教授、社会運動しない社会運動研究者。でも,生活や執筆も社会運動だと思います。著書『社会運動のサブカルチャー化』『社会運動と若者』『みんなの「わがまま」入門』。 毎日新聞、朝日新聞、北海道新聞で連載も。論文はウェブサイトに nomikaishiyouze_gmail.com

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