『淳ちゃん先生のこと』、校條剛さんの書評が掲載されています

「週刊朝日」2019年3月29日号に、校條剛さんによる重金敦之『淳ちゃん先生のこと』の書評が掲載されています。
「小説新潮」の編集長を長く務めた編集者で『ザ・流行作家』などの著作がある校條さんは、本書は一代の人気作家渡辺淳一の「伝記部分」と、ほぼ作家生活の全生涯にわたって編集者として伴走した著者の「編集者論部分」とで構成されていると紹介しています。
確かに私のような出版社の編集者とは何かが違う。(中略)私は毎年の正月号にエッセイ原稿を貰うだけの担当者であった。(中略)重金氏は、そういう[ときに自分も書く立場として勘違いする]週刊誌記者からするとはるかに出版社の文芸編集者に近く、作家に寄り添って仕事をしてきたことはこの本が証明している。氏のような存在が今後再び現れるとは思えない。まさに「接滅危惧種」である。
(中略)
本書は、自分一人の編集者の物語ではない。帯に〈渡辺淳一と編集者の物語〉とあるように、「やぶの会」に参集した他社の編集者たちの人生もときに語られ、終章は以下のように締めくくられる。〈もし渡辺淳一の知遇を得なかったら、私の人生はもう少し違った道を歩んだようである。〉と。人生は多分そのように出来ている。
ありがとうございます。

「週刊読書人」に『吉田修一論』が紹介されました

陣野俊文さんに「週刊読書人」にて『吉田修一論』を紹介していただきました(2019年2月15日)。
たとえば吉田修一の複数の小説にあらわれる独特の不良文化について、酒井は、長崎の中学生・高校生の半分ぐれた感じが社会問題になった時期に吉田が思春期を迎えていた事実を重ね合わせる。そのうえで、「ヤンキー文化×ブルーカラーのネイティブ文化=エキゾチックなヤンキー文化」という見事な等式を導き出すのだ。半端なヤクザ者だけれど、どこか憎めない労働者が、確かに吉野の小説には多く描かれるが、その背景を長崎の教育風土から説明した文章は、見たことがない。
ありがとうございました!

「本の雑誌」に『雑誌に育てられた少年』の書評が掲載されました

北上次郎さんに「本の雑誌」にて『雑誌に育てられた少年』をご紹介いただきました(2019年2月号)。
 コラムニスト亀和田武のヴァラエティ・ブックである。1966年、高校2年生のときに「宇宙気流」に書いたブラッドベリ『十月はたそがれの国』の書評から2018年、69歳のときに「暮らしの手帖」に寄せたエッセイまで、亀和田武のほとんどすべてがここにある。
 さらに内容もヴァラエティに富んでいる。SF、プロレス、ジャズ、映画、ポルノ、劇画、喫茶店、雑誌、文学、テレビ、街−−もうありとあらゆるものが対象となっているのだ。
(中略)個人的にいちばん感じ入ったのは、「最後の恐竜と渋谷の路地について」というエッセイだ。これを読むと、ブラッドベリの「霧笛」という短編を無性に読みたくなる。素晴らしいエッセイだ。
ありがとうございました!

「Hanada」に『雑誌に育てられた少年』の書評が掲載されました

坪内祐三さんに「Hanada」にて『雑誌に育てられた少年』をご紹介いただきました(2019年3月号)。
 亀和田武(親しい友人でもあるから呼び捨てにすることには躊躇あるけれどここはあえて)に私はまず読者として会い、次に編集者(『東京人』)として担当し、さらに友人となった(しかも友人となったのち、私も同人をつとめた雑誌『エクスタシー』に何本か原稿を依頼した)。
 だからこの雑文集成といえる『雑誌に育てられた少年』を手に取り、懐かしく思ったが、その一方で、巻末の「出店一覧」を目にして、初めて見る文章がかなりあることに驚いた(何しろ当時まだ存在した「日本共産党」の機関紙『社会新報』にまで執筆しているのだから)。
ありがとうございました!

『時空旅人』に『源氏物語 A・ウェイリー版』の書評が掲載されました

『時空旅人』の特集「偉人たちの愛読書」にて『源氏物語 A・ウェイリー版』をご紹介いただきました(2019年3月号)。
上杉謙信と細川幽斎の愛読書は『源氏物語』だったようです。様々な源氏物語がある中で、本書を大きく取り上げていただいています。
1920年代、大英博物館の職員だったA・ウェイリーが英訳して出版したものが日本語に再翻訳されて刊行。今までまともに読んだことのない人はもちろんリピーターも新鮮な感覚で楽しめる。全4巻。第4巻は5月末刊行予定。
ありがとうございました!

「GINGER」に『淳ちゃん先生』の書評が掲載されました

温水ゆかりさんに「GINGER」にて『淳ちゃん先生』をご紹介いただきました(2019年3月号)。
作家に毀誉褒貶あれど、悪口が皆無だった故渡辺淳一氏。札幌の医師から専業作家を目指して’60年代末に上京、直木賞を受賞し’90年代の『失楽園』で頂点を極めた。その過程を編集者としてつかず離れずの距離で伴奏した著者が記録する。母堂が息子の女性遍歴を「病気ではありません。病気なら治るけど、治らないのだから」と評した言にはぷっ。ユーモアもそこかしこに。
他に、原田マハ『常設展示室』(新潮社)、高殿円『戒名探偵 卒塔婆くん』、藤崎彩織『読書間奏文』(文藝春秋)を取り上げておられます。

ありがとうございました!

週刊文春に『淳ちゃん先生』の書評が掲載されました

週刊文春の文春図書館で『淳ちゃん先生』をご紹介いただきました(1月31日)。
 大阪万博が開かれた1970年、著者は「週刊朝日カラー別冊」の編集者として作家・渡辺淳一と出会い、その交流は2014年に渡辺がなくなるまで続いた。本書はそのメモワールである。
 京都・祇園を舞台とした恋愛小説「化粧」の連載を担当したときの思い出、渡辺の担当編集者の親睦団体「やぶの会」の人間模様、華麗なる女性遍歴など、傑作やベストセラーが生まれた背景が活き活きと描かれている。
ありがとうございました!

「てんとう虫」に『淳ちゃん先生』の書評が掲載されました

UCカード会員誌「てんとう虫」で『淳ちゃん先生』をご紹介いただきました(2019年2月号)。
医大講師から「作家一本」に転身、問題作や話題作を次々と世に送り出した渡辺淳一。直木賞受賞前後から最期まで並走した著者が、「編集者とは何か」と自問しながら綴った“最期の流行作家”の回想記。
ありがとうございました!

週刊ポストに『淳ちゃん先生』の書評が掲載されました

川本三郎さんに週刊ポストで『淳ちゃん先生』をご紹介いただきました(2月1日)。
「淳ちゃん先生」とは『ひとひらの雪』『失楽園』などで知られる渡辺淳一のこと。朝日新聞の編集記者として早くから原稿を依頼していた著者による回想記。人柄を深く知る著者だけに人間味にあふれる作家の評伝にもなっている。
(中略)編集者に慕われた作家だった。担当編集者たちとよく食事をし、旅行にも行った。それで「淳ちゃん先生」と呼ばれた。女性との噂の絶えない夫を陰で支えた賢夫人の存在も大きい。
ありがとうございました!

川本三郎さんの書評『淳ちゃん先生のこと』が掲載されています

発売中の「週刊ポスト」(2019年2月1日号)に、評論家・川本三郎さんによる、重金敦之著『淳ちゃん先生のこと』評が掲載されています。

朝日新聞の編集記者として早くから原稿を依頼していた著者による回想記。人柄を深く知る著者だけに人間味あふれる作家の評伝にもなっている。
(中略)
一九六八年、札幌医科大学の和田寿郎教授が日本ではじめて心臓移植手術をして話題になった時、それを題材に『小説心臓移植』を発表。これが大学病院内で一種の内部告発とみなされ、渡辺淳一は病院内にいにくくなった。そのために作家として生きようと意を決して東京へ出た。
いわば心臓移植事件が作家渡辺淳一を生んだことになる。このあたり組織対個人の永遠の対立が興味深い。このベストセラー作家も初めから順調だったわけではない。筆一本で生きる覚悟を決めて作家修業を続ける若き渡辺淳一を支えたのは筆者をはじめとする出版社の編集者たち。
医学界からは追われても出版界は才能ある若き書き手を受け入れる。今も昔も変わらぬ出版界の良さ。

ありがとうございます。