サワーマッシュ
谷川由里子
風や、月や、太陽や、空気までも味方につけて、言葉とたわむれるように生まれた短歌たち
書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- ジャンル
- 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2021年03月31日
- 判型/ページ数
- 四六判変形 上製 164ページ
- ISBN
- 978-4-86528-022-7
- Cコード
- C0092
- 装幀・装画
- 北野亜弓(calamar)/装幀
内容紹介
曽我部恵一(サニーデイ・サービス)推薦!! 2018年に第一回笹井宏之賞大森静佳賞を受賞し、一歩先をゆく口語短歌の書き手として注目を集める著者、待望の第一歌集。
彼女のやり方は、軽やかで新鮮。 研ぎ澄まされた歌の中から立ち昇るのは、 ただただぼくらのご機嫌な毎日。(曽我部恵一)
自分が心を持っていることが、うれしい。そして、誇らしい。愛の疾走感に満ちたこの歌集を読むと、そんな気持ちがこみあげてくる。(大森静佳)
〈収録短歌より〉
ずっと月みてるとまるで月になる ドゥッカ・ドゥ・ドゥ・ドゥッカ・ドゥ・ドゥ
日の長い日曜日にはスカートをひるがえしてマーチングバンド
風に、ついてこいって言う。ちゃんとついてきた風にも、もう一度言う。
宝箱みたことないからみつけたら青空のした釘付けになるかも
ルビーの耳飾り 空気が見に来てくれて 時々ルビーと空気が動く
愛してる・シー・ユー・レイター・また明日 天気がよければ笑ってほしい
夜をめぐるモノレールいつみてもピークいまこそがピーク進んでいくよ
月がいちばんポケットに入れたいものだなって月に聞かせてから寝る