菊は雪
佐藤文香
俳句作家・佐藤文香の代表作、誕生!
書誌情報
- 定価
- 2,750 円(税込)
- 電子書籍価格
- 2,750 円(税込)
- ジャンル
- 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2021年06月30日
- 判型/ページ数
- A5判変形 上製 188ページ
- ISBN
- 978-4-86528-036-4
- Cコード
- C0092
- 装幀・装画
- 佐野裕哉/装幀
内容紹介
第一句集『海藻標本』で宗左近俳句大賞を受賞し、第二句集『君に目があり見開かれ』や編著アンソロジー『天の川銀河発電所』で、ジャンル内外に読者を拡大した俳句作家・佐藤文香の集大成となる、充実の第三句集。
「早稲田文学増刊 女性号」掲載作品「学園東町」を含む全550句、句集制作ドキュメンタリー「菊雪日記」を収録。日本語定型詩の新たな核となる一冊。
何のために俳句を書いているかと聞かれたら、俳句ができることの拡張のためだとこたえる。先人が既に耕したことのある土地だとしても、今自分が耕し直すことには意味があると思いたい。(「菊雪日記」より)
〈収録俳句より〉
みづうみの氷るすべてがそのからだ
友達のごとしよ海苔の天麩羅は
雪降ればいいのに帰るまでに今
マルセイバターサンド常緑樹の林
Call it a day クーラーながら窓開けて
ひと夏のゆくへの虹を撫で消しぬ
香水瓶の菊は雪岱菊の頃