鬼と踊る

ずっと神の救いを待ってるんですがちゃんとオーダー通ってますか

書誌情報

定価
1,870 円(税込)
ジャンル
刊行日
2021年08月31日
判型/ページ数
四六判変形 並製 152ページ
ISBN
978-4-86528-042-5
Cコード
C0092
装幀・装画
北野亜弓(calamar)/装幀

内容紹介

第一歌集『もうちょっと生きる』から3年。現代短歌界のダークホースとしてただならぬ存在感を放つ著者、待望の第二歌集。笑いと絶望のはざまで踊る226首。

 


 

顔の見えない〈私たち〉が、それでもなおリアルに「語り」続ける。この歌集は紛れもなく現代短歌の先端にある。──山田航

 



〈収録短歌より〉

生活を組み立てたいが手元にはおがくずみたいなパーツしかない
心にも管理人のおじさんがいて水を撒いたり撒かなかったり
正義と悪みあってみあってはっけよいのこったのこった観客の勝ち
1杯目を飲む決断は僕がした2杯目以降は別人がした
ぼろぼろの単語帳めくる少年よ頑張れ俺はもう頑張れない
気を付けろ俺は真顔のふりをしてマスクの下で笑っているぞ
あなたとは民事・刑事の双方で最高裁まで愛し合いたい
店員に小銭を投げるおじいちゃん それを見て惚れ直すおばあちゃん
入口じゃないところから入ったがもう出口だから許しておくれ

 

【an・an】「言葉のチカラ。」特集に短歌掲載

目次

ワンダフルライフ
自律神経没後八年
ワイドショーだよ人生は
前科があるタイプのおばあちゃん
パーフェクトワールド
教訓
生活の魔術師
いざ出勤
アイム・ジャスト・ワーキング
人生
肝臓のブルース
二日酔いのエレジー
僕の歌
せめてあくびを
闘争的飲酒の夜
頻尿の季節
人生(Part2)
禁断の恋
俺もまぜてくれ
ハッピーシティー
路上より
疲れた男の話
人生(Part3)
故郷へ
今日はもう終わり
蛇足と言う奴が蛇足
待ってるんですが
エピローグ
エピローグ(Part2)
エピローグ(Part3)

解説 顔の見えない〈私たち〉 山田航
あとがき

『鬼と踊る』に関する情報

著者プロフィール

三田三郎 (ミタ・サブロウ)

一九九〇年、兵庫県生まれ。「ぱんたれい」「西瓜」同人。二〇一八年に第一歌集『もうちょっと生きる』(風詠社)刊行。本書が第二歌集となる。

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