あなたのルーツを教えて下さい
安田菜津紀
ルーツを隠さなければならない社会は、決して「豊か」とは言えない────
書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- 電子書籍価格
- 1,870 円(税込)
- 刊行日
- 2022年02月05日
- 判型/ページ数
- 四六判 並製 320ページ
- ISBN
- 978-4-86528-059-3
- Cコード
- C0032
- 重版情報
- 3
- 装幀・装画
- 生駒浩平/装幀
内容紹介
入管問題、ヘイトデモ……日本社会に存在する「分断」や、共に生きる人々の「ルーツ」に焦点をあてた15の対話 フォトジャーナリスト・安田菜津紀が一人ひとりのアイデンティティと向き合い、それぞれのルーツについてたどった渾身のルポ。
朝日新聞社の言論サイト「論座」にて連載中のエピソードから書籍化。今もなお取材を続ける中で、今回、あらたに書き下ろしを2本収録。2021年3月、名古屋入管内で亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん。なぜ彼女は命を奪われなければならなかったのか。彼女が生きてきた証をたどるために故郷スリランカでの取材を敢行。さらに、ヘイトに抗い、「ともに」を掲げ続けてきた川崎・桜本にある「ふれあい館」の取材から、差別について問う。
異なる「ルーツ」を持つ人たちが、どう同じ場を分かち合っていくのか。その模索のはじまりは、人との手触りのある対話です。コロナ禍で、人が集ったり、たわいもない会話を楽しんだりするひと時はぐっと減ってはいるものの、それに近い感覚を、どうメディアを通して築いていくことができるのか、ずっと考え、一冊の本を編むことを思い立ちました。
「なぜ、父は自身の「ルーツ」を隠してきたのか?」より