文豪と印影
西川清史
秘蔵写真多数! 170の印影から見える130人の文豪の素顔
書誌情報
- 定価
- 2,420 円(税込)
- 電子書籍価格
- 2,200 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- 刊行日
- 2021年12月22日
- 判型/ページ数
- 四六判 上製 160ページ
- ISBN
- 978-4-86528-062-3
- Cコード
- C0095
- 装幀・装画
- アリヤマデザインストア(有山達也、山本祐衣)/装幀
内容紹介
かつて本には「検印」が捺され、作品を書き上げたあと文豪たちの「一番最後の仕事」は自分の本にハンコを捺すことだった──。
病床でも「印譜」を見たいと話した夏目漱石や、遺書にも「印鑑」について記した芥川龍之介。大好きな荷風にとっておきの「印鑑」を贈った谷崎潤一郎に、「検印」の小説を書いた菊池寛など130人の文豪たちの170の印影をエピソードとともに収録。「ハンコ文化」が失われつつある今、「ハンコと文豪」の切ってもきれない関係に迫る。
※検印:書籍の奥付に著者が発行部数を検する(印税計算の基準数を証する)ために押す印。
その人を景仰するには、その人が愛用していたこまごまとした物に依るしかない。
その点では、印章というものは最適に思われる。──森鷗外
印表は貼らぬ方がいいんだ。
直接判を押す。随分しゃれたものなんだよ。──太宰治
私は著者が、自分の持っている印を見せびらかすために押しているのだ、とも考えた。──伊藤整